DxOMarkにキヤノンEF35mm F1.4L II のスコアが掲載

DxOMark に、キヤノンの広角単焦点レンズ「EF35m F1.4L II」のスコアとレビューが掲載されています。

Canon EF 35mm f/1.4L II USM review 

 テスト機は5D3   Canon 
 35F1.4LII 
 Canon 
 35F1.4L旧型 
 Canon 
 35F2 IS 
 Zeiss 
 35F1.4ZE 
 Sigma 
 35F1.4Art  
DxOMarkスコア 33 30 33 31 34
解像力 18P-Mpix 16P-Mpix 20P-Mpix 18P-Mpix 19P-Mpix
透過 1.7T 1.6T 2T 1.6T 1.5T
歪曲 0.1% 0.4% 0.4% 0.4% 0.3%
周辺光量落ち -2.2EV -2EV -1.8EV -2EV -2EV
色収差  4μm 16μm 6μm 9μm 6μm

  • DxOMarkのスコアは33で、新型の35mm F1.4 は非常に良好な性能だが、ピークの解像力は予想していたよりも若干低い。とは言え、その性能は画面全域で非常に高い。
  • この種のレンズは概して中央は高解像力だが周辺部と隅は弱い。しかし、このレンズは均一な解像力で、非点収差が非常に少なく、その双方が周辺部の性能の改善に貢献している。
  • 色収差と歪曲は驚くほど少ない。しかし、透過のT1.7は低い値で、周辺光量落ちは旧型と同様に大きな値だ。
  • 旧型の35mm F1.4L と比較すると、新型はピークの解像力が高く均一性も良好で、歪曲が小さくなり、色収差も大幅に改善されている。新型は像面湾曲が少なく、周辺部と隅の性能が改善されており、開放から旧型よりもシャープだ。
  • シグマ35mm F1.4 との比較では、キヤノンは開放ではシグマよりも優れており、中央の解像力の違いはわずかだが、主に改善の難しい周辺部で差をつけている。これは見事だ。絞るとシグマは中央でキヤノンよりシャープになるが、F5.6まではキヤノンが均一性・画面全域の解像力で優っている。キヤノンの倍率色収差の少なさを忘れてはいけないが、シグマも色収差はとても少ない。
  • キヤノンの新型は旧型と比べてシャープで均一性が改善されており、実に素晴らしい。像面湾曲や非点収差が少ないだけでなく、色収差も劇的に改善されており、これらの改善により旧型が弱かった周辺部の画質が大幅に改善されている。キヤノンの新型は、開放付近では高評価なシグマ35mm F1.4さえしのいでいるが、シグマはより安価でずっと入手しやすい。

 

キヤノンEF35mm F1.4L II は、絞ったときのピークの解像力はそれほど高いわけではなく、35mm F2  IS やシグマの35mm F1.4 に敵わないようですが、解像力チャートを見ると、開放から隅まで均一な画質で、開放付近の画質は際立っていますね。

DxOには軸上色収差のテストが無いので、このレンズの目玉であるBRレンズによるボケの色付きの少なさに関しては、評価されないのが残念なところですね。