HD PENTAX-D FA 28-105mm F3.5-5.6は安価だが妥協の見られないレンズ

ePHOTOzine に、ペンタックスの新しい標準ズーム「HD PENTAX-D FA28-105mm F3.5-5.6 ED DC WR」のレビューが掲載されています。

HD Pentax-D FA 28-105mm f/3.5-5.6 ED DC WR Lens Review

  • 造りは、他のペンタックスのAPS-C用のズームと非常によく似ている。鏡筒はハイクオリティなプラスチック製で、仕上げは高い水準にある。
  • ズームリングは幅広くしっかり掴むことができ、スムーズに回転する。フォーカスリングは軽い抵抗があり、スムーズに回転する。
  • AFはDCモーターで、動作はとても静かで速い。
  • 28mmの解像力は、中央も隅も開放からF16までとても良好な値(very good)だ。F22では中央は良好な値(good)に落ち、隅は更に甘くなる。
  • 35mmの解像力は、開放からF22までとても良好な値(very good)で、隅は開放からF16までとても良好な値(very good)だ。開放からF16まで中央と隅で解像力の差が無く、画面全域で高解像力なのは注目に値する。
  • 50mmの解像力は、中央も隅も開放からF16でとても良好な値(very good)で、画面全体で信じられないほど均一性が高い。70mmの解像力は50mmと同様で、開放からF22まで驚くほど均一性が高い。このレンズは他の多くのズームと異なり28mmから70mmまで、解像力に全く弱点が無く、高い解像力が維持されている。
  • 105mmの解像力は、中央は開放からF22までとても良好な値(very good)だが、隅は開放ではそこそこの値(fair)でいくらか落ち込みが見られる。F8とF11では隅はとても良好な値(very good)になる。
  • 全体として、絞り値や焦点距離にかかわらず解像力はハイレベルだ。ズームレンズは、中央が隅よりもずっとシャープなことが多く、また広角側が高性能なことが多いが、このレンズはより安定した性能だ。
  • 色収差は28mmでは中央は良好に補正されているが、隅はこれよりも目立つ(1.5-2ピクセル)。中間域では色収差は問題はない。105mmでは隅の色収差が少し悪化する(2ピクセル以上)が実写では目立たない。
  • 歪曲は28mmで-3.26%のタル型で、この種のレンズとしては標準的だ。105mmでは+1.6%の糸巻き型で、とてもよく補正されている。
  • ボケは非常に魅力的だ。
  • 逆光耐性は問題無く、フレアを出すのはとてもむずかしい。新しいHDコーティングの効果は明らかだ。
  • このレンズはK-1用の最も安価な標準ズームだが、性能には全く妥協が見られない。F値はいくらか暗めだが、その分、小型軽量だ。性能は非常によく、中央と隅の解像力はほとんど同じで、画面内の画質の均一性は信じられないほど高い。色収差も少なく、歪曲も許容範囲内だ。加えて防塵防滴仕様だ。
  • 良い点: 高解像力で均一性が非常に高い、滑らかなボケ、高速で静かなAF、防塵防滴、色収差が良く補正されている、素晴らしい逆光耐性。
  • 悪い点: レンズが暗め、望遠端の隅の性能が低い。

 

このレンズは、スターレンズではない比較的リーズナブルなレンズですが、開放から中央はもちろん隅まで高解像力で、光学性能は見事ですね。望遠端の開放時だけは、隅の解像力が少し落ちますが、1段絞れば十分に改善するので大きな問題はなさそうです。