富士フイルムGFXは高画素の35mmフルサイズ機をターゲットにしている

dpreviewに、富士フイルムのジェネラルマネージャーのインタビューが掲載されています。

Photokina 2016: Fujifilm Interview

  • (センサーは他の中判カメラでよく見かけるセンサーと同じものか?)センサーから、むらなく光を得るために、マイクロレンズをショートフランジバックの新マウント用にカスタマイズしている。
  • (中判カメラにX-Transを採用しなかった理由は?)X-Transは優れているが、複雑なフィルター配列だ。センサーに十分な大きさがあれば、X-Transでなくても十分に良好な画質が得られる。RAWからの現像処理も容易になる。
  • (4K動画の難しい点は?)課題は消費電力と発熱だ。これを解決にするには、1つはボディを大きくすることで、もう1つは画面の一部をクロップして録画することだ。我々は画質の追求が重要だと考えているので、他メーカーでは1.5倍や1.7倍のクロップしていることもあるが、X-T2ではクロップを最小限にとどめた。
  • (中判のF2やF2.8のレンズでは、35mmフルサイズのF1.4のレンズと被写界深度は変わらないのでは?中判の有利な点は?)被写界深度は同程度かもしれないが、実際の画像は異なって見える。中判の意義は被写界深度だけではなく、ダイナミックレンジの広さや解像力の素晴らしさなどにもある。全体として、中判センサーには多くの利点がある。
  • GFX用レンズ群の解像力は、50MPよりも遥かに高い。我々の基準は4700ラインで、従って少なくとも100MPは解像できる。
  • (ミラーレスと一眼レフの市場をどのように見ているか?)恐らく、2年後には全世界的にミラーレス市場が一眼レフの市場を超えるだろう。既に、いくつかのアジアの国では、ミラーレスの市場が一眼レフよりも大きくなっている。
  • (EOS M5の登場についてどう思っているか?)ライバルの登場はいつでも歓迎だ。なぜなら、ライバルが多いほど、市場がより素早く「カメラの将来はミラーレス機」だと認識するからだ。
  • (スマートデバイスとの融合は重要か?)非常に重要だ。スマートフォンは敵ではなく、カメラを補完するものだ。
  • (GFX 50Sの中判市場でのシェアの目標は?)それを言うのは難しい。なぜなら、我々はGFX 50Sで、高画素の35mmフルサイズ一眼レフをターゲットにしているからだ。現在の中判は、高価すぎて、大きく重すぎるので、人々は代わりに35mmフルサイズ機を購入している。従って、我々の製品はこのカテゴリを活性化させるだろう。

 

富士フイルムのGFX 50S のライバルは既存の中判カメラではなく、35mmの高画素フルサイズ機ということなので、富士フイルムはこのカメラで、かなり大胆にシェアを取りに行くのでしょうかね。今後のGFXシリーズの商品展開が楽しみです。

また、富士フイルムは一眼レフとミラーレスのシェアが2年後には逆転していると見ているようですが、キヤノンやニコンの動向を含めて実際に2年後にどうなっているのか興味深いところですね。