・Olympus M.Zuiko Digital ED 30mm F3.5 Macro Review
- このレンズは、全長60mm、重さはわずか128gで、実に軽量コンパクトだ。鏡筒の外装は大部分がプラスチック(マウントは金属製)で、造りはまずまずだ。60mm F2.8 MACROと異なり、30mm F3.5 MACROは防塵防滴ではない。
- フォーカスリングは、フォーカスバイワイヤ(モーター駆動)で、最短と無限遠では止まらない。フォーカシングはインナーフォーカスで、レンズは繰り出さず、フィルター枠も回転しない。
- 最大撮影倍率は1.25倍で、これは35mm換算で2.5倍だ。最大倍率時のワーキングディスタンスは約1.5cmで、適切なライテイングをするのは難しい。
- AFはマクロレンズとしてはとても速く、作動音もほとんどしない。フォーカスリミッターは用意されていない。
- 倍率色収差は、非常によく補正されている。
- 周辺光量落ちは、開放では目に付くが、絞れば素早く解消する。
- 逆光時のゴーストとフレアは、このレンズのアキレス腱だ。太陽が画面内に入ると、あらゆる種類の光線やゴーストが現れ、コントラストも少し低下する。残念ながらフードは付属していない。
- 歪曲は、ごくわずかな糸巻き型が見られるだけで、非常に小さい。
- 絞りは7枚羽根の円形絞りで、ボケ味はまずまずだが、ボケは際立って良好というわけではない。
- 解像力は、画面の中央は開放から既にとても良好で、F5.6でピークに達する。絞り込むと回折の影響が現れるが、F8~F11ではまだ高い解像力を維持している。F16ではディテールが甘さが明白になり、F22では明らかにソフトになる。
- 隅も開放から素晴らしくシャープで、F5.6~F8でピークに達する。F11は、まだ完全に実用域だが、F16とF22では回折の影響がはっきりと見て取れる。
- 30mm F3.5 MACRO は、開放から良好な解像力で、隅もとてもシャープで、際立った性能のレンズだ。唯一の弱点は逆光耐性だ。パナソニックの30mm F2.8 OISは、特に手ブレ補正非搭載のボディのユーザーには、強力なライバルだが、パナソニックは、オリンパス30mm F3.5よりもいくらか重く、そしてより高価だ。
オリンパスの30mm F3.5は、解像力や色収差などの点でかなり高い評価で、実写サンプルでも非常にシャープという印象です。ボケはそこそこの評価のようですが、サンプルを見る限りでは十分に綺麗という印象です。
問題は逆光耐性で、確かにサンプルでは盛大なフレアやゴーストが出ているので、これは撮影時に少々注意が必要かもしれませんね。
棒燃
ZDの35㎜を持っていますが、鏡胴が安っぽくてがたつきもあり、描写はいいので残念な気持ちでした。
やっと代わりが出てきたという感じです。
それにしてもZDレンズ、すべてオリンパスのラインナップから消えてしまいましたね。残念ですがM.ZDに頑張ってもらいたい。
taku
演出上、フレアが欲しい人には出なくなると逆に困るので…。
何も考えずに書いていますが例えばスイッチで切り替えとかできないんですかね?
cenova
防塵防滴とZEROコーティングで60mmと差別化している気がします。
撮影倍率が高いのはいいけど、実際の使い勝手はどうなんでしょう。
foo
つい購入してしまいましたが、よく見たらzeroコーティングされていないんですねコレ。
マクロ撮影であればそれほど気にならないかもしれませんが、マクロもいける標準レンズを期待していたのでちょっと残念。
> cenovaさん
1.25倍はワーキングディスタンス的にあまり意味が無いかもしれませんね。もうちょっと寄れれば、と思うことが実用上無いという程度です。今度出るマクロフラッシュで何とかなるかな
forest
ワーキングディスタンスの短いマクロレンズだとフードが邪魔なシチュエーションの方が多いでしょうし、必要な人が市販品で間に合わせればいいと思います。
また、この価格の、しかもマクロレンズに逆光耐性を求めるのは野暮というか、マクロレンズでこれだけの解像力を持たせたレンズが安価でコンパクトというところに価値があるかと。
そして、僕は逆光下ではフレアやゴーストも消したり出したりしたいので、出ないレンズより出るレンズの方が好みです。
あおき
フィールドで使う場合はマクロレンズだって逆光耐性は重要です。
ゴーストやフレアが必要ならフォトショップで後からいくらでも追加できるし。
Fu-Fu
私の使い方だと逆行耐性はほとんど気にならないですねぇ。
むしろそこを犠牲にしてこのレンズがこの価格で出せたなら歓迎する部分ですね。
暫く付けっぱなしレンズになりそうです。
予想はしてましたが最大倍率を生かせるシーンは少ないですね。
キヤノンのギミックが羨ましくなります。
taku
フレアなどをフォトショップで追加するのは、嘘なので、本当にばれない嘘をつくのはなかなか難しいんですよね。
嘘は、必ずばれますから。
オールドレンズに走ればいいじゃん、と言われるでしょうが中古であるゆえに入手性と品質が安定しないものを簡単に入手できることを前提にされても困ります。
もっとも今の写真は、銀塩写真以外、すべてがコンピュータ処理を経ている以上、真実を写すもの、ではなく、すべてが嘘の塊と言うこともできなくはないのですが。
One
OM時代のツインマクロを持っていますが(もう骨董品ですね。。)、等倍以上のマクロ撮影時は、どちらかといえばマクロ用フラッシュ使用が前提かなあと。
このレンズの場合は30mmで標準に近い画角なので、OMやFT時代の50mmF2.0の代替を想像しそうですけど、実質2.5倍という倍率は、どちらかと言えば38mmF2.8(オートベローズ専用レンズ)に近いんじゃないかなあ(まあ、このレンズはもっと倍率が高くて無限遠で使えないので、本当にマクロ専用特殊レンズですけど)。
FTには35mmF3.5がありましたが、これともまた構造(レンズが奥に引っ込んでいる)を考えると違いますよね(これはOMの50mmF3.5に近かったかなと)。
一応無限遠まで出ますし、逆光でなければ屋外で十分使えますけど、どちらかと言えば屋内&フラッシュメインの新カテゴリのレンズと思った方がいいんじゃないでしょうかね。