タムロン10-24mm F/3.5-4.5 Di II VC HLDは中央重視の設計

ePHOTOzine に、タムロンのAPS-C用の新しい広角ズーム「10-24mm F/3.5-4.5 Di II VC HLD(Model B023)」のレビューが掲載されています。

Tamron 10-24mm f/3.5-4.5 Di II VC HLD Review

  • ズームリングはスムーズに回転するが、より高価なレンズのような絹のように滑らかな感触ではない。フォーカスリングは、ズームリングよりもずっと滑らかに回転する。
  • AFは速い。
  • 新型には手ブレ補正が内蔵されているが、旧型と比べて鏡筒のサイズは変わっておらず、とてもコンパクトだ。
  • 解像力は、10mmの中央ではF3.5(開放)からF8で際立った値(outstanding)で、とても見事だ。隅はF3.5からF5.6でとても良好な値(very good)で、F8とF11では素晴らしい値(excellent)になる。

tamron_10-24vc_10mmMTF_001.jpg

  • 15mm では中央はF4(開放)からF8で際立った値(outstanding)で、隅はF4からF11でとても良好な値(very good)だ。
  • 20mmでも中央はF4.5(開放)からF8で際立った値(outstanding)で、隅はF4.5からF16まで良好な値(good)だ。
  • 24mmでは、中央は、F4.5(開放)では素晴らしい値(excellent)で、F5.6とF8では際立った値(outstanding)になる。隅はF4.5からF11でとても良好な値(very good)だ。

tamron_10-24vc_24mmMTF_001.jpg

  • このレンズの解像力は中央は極めて高いが、隅は後れを取っている。このレンズはあまり絞らない方が良好な性能で、絞り込むと甘くなる。
  • 色収差は、中央はズーム全域で驚くほど良好だ。隅は、いくらか色収差が見られるが、これは後処理で補正可能だ。
  • 逆光耐性は素晴らしく、逆光でもコントラストの低下や、フレア・ゴーストは見られない。
  • 歪曲は、10mmでは-3.35%のかなり大きなタル型で、24mmでは+1.30%の糸巻き型になる。この歪曲の値は、このような広角ズームとしては、とても良好だ。
  • ボケは不満のないもので、全体的にとても魅力的な描写だ。
  • VC(手ブレ補正)は、公称では4段分の効果だが、実際は、それ以上の効果があることが確認できた。
  • タムロン10-24mm F3.5-4.5 Di II VC HLDは、推薦に値する素晴らしいレンズだ。このレンズは中央重視の設計で、主要な被写体が中央付近にあれば、際立った解像力を楽しめるはずだ。しかし、絞りすぎないようにすれば、隅の解像力も良好だ。防塵防滴仕様で、価格もライバルと同程度だ。このレンズは、とても満足の行く結果の得られる汎用性に富んだ便利な広角ズームだ。
  • 良い点:際立った中央の解像力、中央の色収差の良好な補正、歪曲が少ない、フレアが出にくい、防塵防滴仕様。
  • 悪い点:隅の色収差が大きい、絞ると隅の解像力が低くなる。

 

解像力チャートでは、一見、隅の解像力が少し低めに見えますが、これは中央の解像力が高すぎるために隅が低く見えているだけで、実際は、隅も悪くはありませんね。ただ、20mmだけは、隅の解像力が若干落ち込むようです。

また、絞ったときの解像力の落ち込みが指摘されていますが、解像力チャートを見る限りではF11までは問題なく使えそうに見えます。あと、レビューで言われているように、ボケは広角ズームとしてはかなり綺麗ですね。