シグマ500mm F4 DG OS HSM Sportsは開放から非常にシャープだがフォーカスシフトが問題

The Digital Picture.com に、シグマの超望遠単焦点レンズ「500mm F4 DG OS HSM Sports」のレビューが掲載されています。

Sigma 500mm f/4 DG OS HSM Sports Lens Review

  • 手ブレ補正は、1/50秒では一貫してシャープな画像が得られ、1/40でもまだ大部分の画像はシャープだった。1/30では止まっている画像とブレている画像が混ざっている状態で、1/10秒ではシャープな画像の割合は低かった。私の場合は、手ブレ補正の効果は、3段分から4段分の間だ。
  • 画質は、開放から隅々まで非常にシャープで、F5.6に絞るとわずかに解像力は改善する。隅の性能は、Sportsシリーズのレンズで差別化されている部分だが、このレンズも隅の描写はとても良好だ。
  • 絞るとフォーカスシフトが見られ、絞り込むに従って手前にピント位置が移動する。近接撮影では深度を稼ぐために絞り込むことがあり、この場合は、フォーカスシフトが問題になるだろう。屋外の撮影ではF5.6ではフォーカスシフトは気にならなかったが、F8の画像の多くは若干甘かった。
  • 周辺光量落ちは、開放ではフルサイズで1.5EV前後で時折気になるが、それほど大きいわけではない。F5.6では周辺光量落ちは半分になるが、F8でもまだ0.4EVの周辺光量落ちが残っている。
  • 倍率色収差は、若干見られるが、低いレベルだ。
  • 軸上色収差はある程度見られ、前ボケと後ボケでハイライト部分の色が変わっているのが見て取れるが、F5.6に絞ると大きく改善する。軸上色収差のサンプル画像(宝石の画像)でも、絞るとピント位置が移動する(フォーカスシフト)のが見て取れる。
  • 逆光耐性はとても良好で、フレアの量は比較的少ない。
  • 歪曲はごくわずかな糸巻き型で、これが気になる被写体はほとんど無いだろう。
  • 玉ボケは周辺部に同心円状のボケが見られるが、中央部分はとても滑らかに描写されている。
  • AFは非常に速い。AF精度は5Ds R では中央は正確だったが、周辺部は中央ほど安定しなかった。1D X Mark II では、全ての測距点で、より一貫性があった。動体追尾では、このレンズの合焦率は良好で、まずまずの結果だった。
  • フォーカスリングは極めて大きく、動きは非常に滑らかで、十分な重さがある。回転角は180度で、どの距離でも正確なピント合わせが可能だ。
  • 鏡筒は、軽量だが強度のあるマグネシウム合金製だ。鏡筒の造りは、プログレードの品質で、見た目も素晴らしい。
  • キヤノンのEF500mm F4L IS II との画質の比較では、キヤノンが若干有利でテレコン使用時にはこの差が広がる。大きな違いはフォーカシングで、フォーカスシフトの問題と、キヤノンがAF精度で優っている点を考慮する必要があるだろう。
  • このレンズは実に素晴らしいレンズで、鏡筒の造りはミリタリーグレードだ。画質は見開きや大伸ばしにも対応する。しかし、フォーカスシフトの問題がいくらか見られる。

 

シグマの500mm F4 Sports は、開放から非常にシャープで、申し分の無い画質という印象ですが、フォーカスシフトの問題が指摘されていて、実写では、絞り込むと甘い写真が多くなると述べられているのは少々気になるところですね。