パナソニックGH5は予想を大きく上回る売れ行き

dpreview に、パナソニックのイメージング部門のディレクターのインタビューが掲載されています。

Panasonic's head of cameras talks downsizing, GH5 and the 8K era

  • (GH5の反応は?)最初の反応は非常にポジティブなもので、当初計画していた以上に売れている。計画の3倍売れている地域もあれば、1.5倍売れている地域もある。この結果には、非常に満足している。
  • (GH5のV-Log有料アップグレードの人気は?)V-Logパッケージは予想よりも売れている。V-Logを有償にしたのは、最初から搭載すると、カメラの価格を高くしなければならないからだ。
  • (AFに像面位相差AFを採用しない理由は?)像面位相差AFはF8よりも暗いと機能せず、動画では問題になる可能性がある。像面位相差AFは、必ずしもDFD+コントラストAFよりも高性能というわけではない。像面位相差AFを搭載したセンサーの開発には莫大な費用がかかるが、DFDはセンサーに依存しないので、拡張性の観点から、我々はDFDを採用するべきだろう。我々は、DFDは最高の位相差AFよりも高性能になると考えており、それが目標だ。
  • (将来の目標について)北米は戦略上重要なマーケットで、我々の目標は2020年までに事業規模を2倍にすることだ。将来は事業規模を2倍にするために、ハイエンドミラーレスカメラと、ハイエンドコンパクトに注力する。加えて、ハイエンドビデオ市場用の製品も強化する。
  • (コンパクトカメラについて)コンパクトに関しては、たとえばZS100(※国内ではTX1)のようなZSシリーズに注力するつもりだ。次にLXシリーズを強化したい。このカテゴリでは、ソニーのRX100シリーズが非常に重要で、我々はこれに直接対抗しなければならない。我々の強みはZSシリーズにあり、それとFZシリーズに注力するつもりだ。
  • (LX100後継機について)RX100と直接競合するのはLX10(※国内ではLX9)で、LX100は一段階上の製品だ。顧客がLX200を期待しているので、我々はLX100の後継機も強化するつもりだ。
  • (技術を下のクラスに下ろすことについて)GH4の4K技術は、G7やG8、LX100などのモデルにも適用された。開発ロードマップでは、まずフラッグシップ機に新技術を採用し、次に価格とコストパフォーマンスを検討して、適用する範囲を拡大する。GH5の技術も他のモデルに展開したいと考えている。
  • (日経新聞の記事について)日経の記事を心配しすぎる必要はない。この記事はゴシップ記事のようなもので、カメラ事業がリストラの影響で縮小するかもしれないと言っている。パナソニックがカメラとビデオカメラの部門を移動したことで、マーケティングと製造、研究開発が1つの場所でできるようになり、より調和がとれるようになるだろう。
  • (8Kについて)2020年に向けて、4Kは8Kに発展するだろう。東京オリンピックでは8Kの時代が始まる。我々は8Kに対応するハードを開発するつもりだ。コンシューマー機のカテゴリでは、8Kの出力を全て記録できるかどうか分からないので、これは必ずしも8K動画を意味するわけではない。問題は、8Kの情報をどのように利用して新しい写真文化を創り出すかということだ。33MPの8Kフォトは、写真の撮影スタイルを根本的に変えるだろう。

 

パナソニックGH5は、かなり高い価格設定で発売されましたが、予想を大幅に上回る売れ行きのようなので、今後のハイエンド製品の開発に弾みが付きそうですね。

コンパクトではLX100後継機の開発に前向きなコメントが得られているので、いずれLX200が登場する可能性が高そうです。

8Kに関しては、2020年の段階では、コンシューマー機では動画を記録できるかまだ微妙なようなので、GHシリーズでは8Kフォトのみなるかもしれませんね。