ニコンD7500とキヤノンEOS 80Dの比較レビュー

dpreviewに、ニコンとキヤノンのミドルレンジのAPS-C一眼レフ同士の比較レビューが掲載されています。

Nikon D7500 vs Canon EOS 80D

  • EOS 80D は、2016年2月に希望小売価格1199ドルで発売され、現在の店頭価格は1099ドルだ。D7500は、今年の4月に発売され、現在、希望小売価格と店頭価格は共に1299ドルだ。従って、価格はD7500の方が少し高い。これをどう見ればいいのか、明らかにしていこう。
  • D7500は20MPセンサーで、24MPの80Dよりも下に見えるかもしれないが、D7500の画質はD500と全く同じで、RAWの高感度性能は80Dよりも少し優れており、JPEGでもディテールの維持とノイズの抑制の点で80Dより若干良好だ。D7500のJPEGの色は、温かみがあり、黄色と赤の色乗りがよく、緑は力強くかつ自然で、我々は、とても気に入っている。どちらが画質が良いか結論を出すのは早すぎるが、画素数では80Dにアドバンテージがあるにもかかわらず、D7500は負けていない。
  • 連写は、D7500は8コマ/秒、80Dは7コマ/秒で(スペックでは)それほど大きな違いではないが、シャッターボタンを押すと確実にその差に気付くだろう。バッファーは80Dが、JPEGで110枚、RAWで25枚で、D7500はJPEGは無制限、RAWは非圧縮14-bitで50枚だ。連写は、長時間の連写が必要な場合でも、短時間の高速連写が必要な場合でもD7500が優っている。
  • ボディは、手に持った感触では、D7500が若干頑丈に感じるが、非常にハードが使い方をしない限りは、カメラを選択する際に、それほど強度を重要視する必要はないだろう。カードスロットはどちらもシングルで、ファインダーの視野率も同じだが、ファインダー倍率はD7500が若干大きい。
  • 動画は、D7500は4Kが可能(80DはフルHD)だが、APS-Cから1.5倍のクロップなので、35mm換算で2.25倍のクロップになり、18mmのレンズが換算40.5mmになってしまう。従って、4Kは素敵なおまけと言えるかもしれない。また、D7500には白飛び警告のゼブラ表示も可能だ。
  • D7500が動画向きに見えるかもしれないが、それは早計だ。80DのデュアルピクセルAFは、動画のAFに関しては驚くほどのアドバンテージだ。古いコントラストAFのD7500では、多々迷いが見られるが、80DのAFは被写体や人の顔に張り付き、ラックフォーカスやラン&ガンスタイルの撮影も容易に行える。平凡なフルHDのスペックにもかかわらず、デュアルピクセルAFの存在だけで、動画に興味を持っている人には80Dを推薦する十分な理由になる。
  • OVFによる撮影では、AFの動体追尾はD7500がより信頼性が高く、80Dに、容易に勝利している。しかし、ライブビューでは、D7500のAFは全く時代遅れで、ピントが合うまでに何度も往復するが、80Dは滑らかに合焦し追尾する。
  • 携帯端末との接続性では、両者に違いは見られない。D7500はBluetooth LEに対応ししているが、アンドロイドユーザーなら80DのNFCの方がもっと便利かもしれない。バッテリーグリップは80Dは用意されているが、D7500は用意されていない。
  • D7500と80Dのどちらが良いかは、場合による。スチルでOVFを使った動体撮影がメインなら、連写速度やバッファー容量、AFの追尾性能に優れたD7500の方が良いだろう。動画を重視する人で、4Kが不要なら80Dを打ち負かすのは困難だ。80Dは、動画で適切にピントが合い、信頼性の高い顔認識があり、動体追尾も可能で、とても容易に動画撮影が行える。
  • 2014年に発売されたEOS 7D Mark II との比較ではどうだろう? 新しいD7500の方がダイナミックレンジや高感度性能が良好で、バッファーは若干D7500の方が多く、AFの追尾性能もD7500が優れている。一方で、7D Mark II はライブビューの性能や、ボディの頑丈さで優っている。もし、動体撮影を考えているなら、D7500が良い選択だと感じる。

 

D7500は、シングルカードスロットの採用や、バッテリーグリップが装着できないことから、厳しい意見もあるようですが、連写やAFなどの基本性能では、最新の機種だけあってライバルの80Dを容易に上回る性能のようですね。

ただ、ライブビューや動画のAFでは、D7500は旧態依然としたコントラストAFなので、この部分ではデュアルピクセルCMOS AFを採用する80Dに全く及ばないようです。