キヤノンのC-RAWは画質に大きな影響を与えることなくファイルサイズを30~40%小さくできる

DPReview に、キヤノンEOS Kiss M で新しく採用された新しい圧縮RAW「C-RAW」の画質の検証記事が掲載されています。

Quick look: Canon's new compressed Raw format

  • EOS M50(Kiss M)は、最新の画像処理エンジンDIGIC8によって、キヤノン初のCR3のRAWフォーマットで保存可能になった。従来のキヤノン機はCR2を使用しており、ロスレス圧縮か、または解像度の低い「M」か「S」の形式で保存することができる。M50 のC-RAWは、解像度はそのままでロスレス圧縮よりもファイルサイズが30%から40%小さくなる。しかし、画質の低下はないのだろうか?
  • 標準のスタジオテストの画像では、従来のRAWとC-RAWの違いは何も見つけられなかった。次に画像を「ローライト」に切り替えて、7段分高い感度で比較したが、それでも両者はほぼ同じで、ノイズレベルも変わらない。
  • ラチチュードのテスト(4段分露出アンダーで撮影し現像時に持ち上げるテスト)では、通常のRAWとC-RAWでいくつかの明確な違いが見られた。C-RAWのノイズバターンは、通常のRAWのノイズよりも低減するのが難しいものになっている。しかし、これは4段分持ち上げた場合だ。撮影状況によっては、C-RAWのわずかなダイナミックレンジの違いに気付くことはあるかもしれないが、大部分の人は、ほとんど気にならないだろう。
  • 青空の写った画像でグラデーションの違いを検証したが、通常のRAWとC-RAWの区別はつかなかった。
  • もちろん、EOS M50 にはまだ実行していない多くのテストがあるが、我々はM50の新しいRAWフォーマットは、画質に大きな影響を与えることなくC-RAWで問題なく撮影でき、ディスクスペースを節約できると考えている。

 

C-RAWはスタジオサンプルや、屋外のサンプルでは、通常のRAWと区別がつかないということなので、通常の用途なら全く問題なく使用することができそうです。

ただ、シャドー部を大きく持ち上げた場合は、C-RAWの方が若干ノイズの粒が大きく見えるので、後処理で大幅な調整をする可能性がある場合は、通常のRAWを使った方がよさそうですね。