パナソニック8-18mm F2.8-4は性能と使い勝手のバランスに優れたレンズ

OpticaLimits に、パナソニックの広角ズーム「LEICA DG VARIO-ELMARIT 8-18mm F2.8-4 ASPH」のレビューが掲載されています。

Panasonic Leica DG Vario-Elmarit 8-18mm f/2.8-4 ASPH - Review / Test Report

  • 鏡筒は金属製で、見事な造りだ。ズームリングとフォーカスリングは滑らかに回転する。ズーミングでもフォーカシングでもレンズの全長は変わらないが、内部の鏡筒はズーミングで動く。
  • AFは速く静かだ。
  • 歪曲は広角端で1.4%のタル型で、12mmと18mmではごくわずかだ。しかし、未補正の状態では、8mmでは6.6%の極端に大きなタル型だ。望遠側にズームすると12mmでは2.4%の穏やかな値になり、18mmでは歪曲はほとんど無くなる。
  • 周辺光量落ちは、自動補正有効時は条件によらず0.5EV前後でかろうじて気付く程度だ。未補正の状態では、8mm開放時に1.6EVでかなり目立つが、F5.6以上に絞ればほとんど解消する。望遠端では周辺光量落ちはとても穏やか(開放で0.58EV)だ。
  • 解像力は、8mmでは中央は大部分の条件で素晴らしい値(excellent)で、周辺部は良い(good)~とても良い(very good)値、隅は良好な値(good)だ。隅の解像力の低下は、自動補正で6.6%歪曲を補正しているために、画像が引き伸ばされることが原因だと思われる。12mmでは隅の解像力は少し改善するが8mmと傾向は変わらない。18mmでは中央の解像力は若干低下するが、周辺部と隅は広角側より改善する。

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  • 倍率色収差は非常に低い値で、心配はいらない。
  • 強い逆光ではいくらかゴーストが見られるが、ライバルと比べて悪くはない。
  • 競合するレンズについて:マイクロフォーサーズのこのクラスのレンズには、オリンパス7-14mm F2.8、パナソニック7-14mm F4、パナソニック8-18mm F2.8-4の3本(コンシューマーグレードのオリンパス9-18mm F4.5-5.6を入れるなら4本)があり、これらはいずれも実に良好な性能のレンズだが、見事な性能と言うには若干足りない。オリンパスの9-18mmは、光学性能で他のレンズにそれほど劣ってはいない。
  • パナソニック8-18mm F2.8-4は、とてもきちんとした性能のレンズで、中央は極めてシャープで隅も良好な画質だ。12mmでは若干の像面湾曲があるが、これはこの種のレンズでは珍しいことではない。鏡筒の造りの良さはこのレンズの目玉で、この造りが全てのレンズの基準になればいいと思う。このレンズは、このカテゴリではバランスの取れたレンズで、F値を可変にして、コンパクトさとフィルター装着を実現している。性能はライバルを凌ぐとは言わないが、同等のレベルにある。

 

光学性能の評価は5点満点中3~3.5点で、オリンパスの7-14mm F2.8と全く同じ評価になっています。スタジオテストの数値的にはズバ抜けた性能ではないようですが、サンプルを見る限りではライカブランドのレンズらしく発色がよく雰囲気のある描写で、テストの数値以上に良く写るレンズという印象です。