キヤノン「EF70-200mm F4L IS II USM」は高画素機に完全対応する極めてシャープなレンズ

OpticalLimits に、キヤノンの望遠ズーム「EF70-200mm F4L IS II USM」のレビューが掲載されています。

Canon EF 70-200mm f/4 USM L IS II Review

  • 鏡筒は大部分が金属製だ。鏡筒の造りは見事で、もちろんプロ用機材の水準にある。このレンズは780グラムと非常に軽量で、70-200 F2.8の約半分の重さしかない。
  • ズームリングとフォーカスリングは滑らかに回転する。ズーミングとフォーカシングでレンズの全長は変わらない。
  • AFは非常に速く、作動音はほとんどしない。テストした個体は、若干後ピン傾向が見られた。
  • 歪曲は70mmでは0.97%の中程度のタル型で、望遠側にズームすると糸巻き型に変わる。望遠端では1.75%の糸巻き型で、この種のレンズとしては歪曲はやや大きい。
  • 周辺光量落ちは70mm開放で1EV、200mm開放で1.6EVで、このクラスとしては標準的だ。1段絞ると、周辺光量落ちはほとんど気にならないレベルになる。
  • 50MP機による解像力テストでは、70mmで中央は開放から素晴らしい値(excellent)に達しており、周辺部と隅はとても良好な値(very good)だ。絞っても改善はわずかで、F11以上では回折の影響が顕著になる。
  • ズームの中間域(135mm)がこのレンズのスイートスポットで、中央は際立った解像力になり、周辺部と隅も多少改善する。200mmでも中央の解像力は維持されており、周辺部と隅はわずかに解像力が低下するが、それでも非常に高いレベルだ。このレンズの解像力には大いに感心した。

canon_ef70-200f4LIS_ii_mtf_ol_001.jpg

  • 倍率色収差は、最も大きくなる70mmの周辺部で平均1.1ピクセル前後(これは50MP機でのテスト結果だ)で、非常に低いレベルだ。
  • 玉ボケは、中央付近ではF4からF8までは申し分のない円形に保たれている。玉ボケの内部はとても滑らかで輪郭も非常に弱い。前ボケは非常に滑らかだが、後ボケは若干うるさい。
  • EF70-200mm F4L IS II USM は、超高画素機ボディの完璧なパートナーだ。このレンズは大部分の条件で極めてシャープで、ズーム全域で解像力に弱い部分は見当たらない。ボケは、ズームとしてはまずまずだが欠点もある。F2.8の明るさが不要で、この焦点距離の望遠ズームで究極の画質が欲しいなら、おそらく購入すべきレンズだろう。大いに推薦!

 

画質の評価は5点満点中4~4.5点で、これはレンズに厳しい50MP機でのテストとしては極めて高い評価となっています。解像力は50MP機の5Ds Rでもズーム全域で開放から高い値で、加えて色収差も少なく、申し分の無い性能と言ってよさそうです。

ただボケに関しては旧型の欠点を受け継いでいるようで、状況によって少し二線ボケが見られるようですね。