富士フイルムXF80mmF2.8 Macroは非常に大きいが優れた性能のレンズ

OpticalLimits に、フジフイルムの望遠マクロ「XF80mmF2.8 R LM OIS WR Macro」のレビューが掲載されています。

Fujinon XF 80mm f/2.8 R LM OIS WR Macro (Fujifilm) - Review / Test Report

  • 鏡筒は金属製の部分は少なく、大部分がプラスチック製で、これは重さを考えると、少々意外なものだ。XF90mmと比べると、頑丈さでは劣るように感じるが、それでも鏡筒の造りはハイレベルだ。
  • フォーカスリングは、バイワイヤ(モーターによる駆動)で、滑らかに回転する。
  • 同梱のとても長いフードはプラスチック製で、見た目と感触はかなり安っぽい。この巨大なフードを装着すると、ワーキングディスタンスは数センチで、影を落としてしまう可能性がある。
  • 歪曲は、自動補正使用時は目に見えない(0.08%の糸巻き型)が、自動補正を無効にすると、わずかに歪曲が見られる(0.7%の糸巻き型)。
  • 周辺光量落ちは、自動補正有効時でも開放では1.02EVでかなり目立つが、F5.6以上に絞れば目に付かなくなる。自動補正を無効にすると、周辺光量落ちは開放で1.8EVで、驚くほど大きい。
  • 解像力は、中央は開放から素晴らしい値(excellent)だ。周辺と隅は開放では1目盛り低い値(very good)だが、絞ると改善し、素晴らしい値(excellent)のレベルになる。解像力のピークはF5.6で、このとき画面全域で素晴らしい値(excellent)になる。

fuji_xf80mmf28macro_mtf_001.jpg

  • 倍率色収差は、開放から中程度の絞り値では0.5ピクセルを下回る値で良く補正されているが、F11以上に絞ると、色収差は0.6から0.7ピクセルに増える。
  • ボケは、後ボケは非常に滑らかで満足のいくものだが、前ボケは少々うるさい。玉ボケはごくわずかに輪郭が付くが、内部は均一で申し分の無い描写だ。
  • 軸上色収差(ボケの色付き)は、開放でも非常に少なく、F4以上ではほとんど目に付かなくなる。
  • XF80mmF2.8 は様々な点で印象的なレンズだが、非常に大きく重い。この大きさ重さと価格を考えると、鏡筒はしっかりしているもののプラスチックが多く、造りは若干期待はずれだ。解像力は不満のないもので、ボケは際立っており、光学性能はとても優れている。このレンズの大きさと重さが気にならないなら、大いに推薦する。

 

光学性能の評価は、5点満点中4点で非常に高い評価となっています。解像力や歪曲、色収差は優秀で全く問題がありませんが、周辺光量落ちは中望遠としては少し大き目のようですね。

実写サンプルでは、シャープで色乗りが良く、ボケもきれいで申し分のない描写のレンズという印象です。