パナソニック「10-25mm F1.7」は素晴らしい性能だが逆光でフレアが出やすい

ePHOTOzine に、パナソニックの換算20mmスタートの大口径標準ズーム「LEICA DG VARIO-SUMMILUX 10-25mm F1.7 ASPH」のレビューが掲載されています。

Panasonic Leica DG Vario-Summilux 10-25mm f/1.7 ASPH Lens Review

  • レンズの可動部は全てが滑らかに動く。AFは極めて速く、大変正確だ。
  • フードはバヨネット式で取り付けしやすいが、動きやすく、気付かずにケラれていることがある。
  • このレンズはバリフォーカル設計で、フォーカスはズームの後に合わせる必要がある。フォーカスを先に合わせてからズームすると、ピントがずれる。
  • 10mmの中央の解像力は、F1.7では素晴らしい値(excellent)で、F2からF4では際立った値(outstanding)、F5.6からF8では素晴らしい値(excellent)だ。隅は、F1.7からF5.6でとても良好な値(very good)、F8とF11では良好な値(good)だ。

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  • 12mmでは、中央はF1.7からF5.6で際立った値(outstanding)で、F8では素晴らしい値(excellent)だ。隅はF1.7からF5.6でとても良好な値(very good)で、F8とF11では良好な値(good)だ。

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  • 18mmでは、中央はF1.7からF5.6で際立った値(outstanding)で、F8では素晴らしい値(excellent)だ。隅はF1.7からF4で素晴らしい値(excellent)、F5.6からF8でとても良好な値(very good)だ。

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  • 25mmでは、中央はF1.7からF4で際立った値(outstanding)で、F5.6とF8では素晴らしい値(excellent)だ。隅はF1.7からF8でとても良好な値(very good)だ。

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  • 倍率色収差は、中央は非常に少なく、隅はそれより若干多いが、素晴らしい性能で色ズレに悩まされることはほとんど無かった。
  • 歪曲は10mmで-1.43%の穏やかなタル型だ。12mmと18mmと25mmでは極めて小さな糸巻き型で、25mmでは+0.03%でほとんど完璧にまっすぐだ。
  • ボケは非常に満足のいくものだ。
  • 逆光では、極端な悪条件では多少フレアが見られた。
  • 周辺光量落ちは10mm開放で-1.3EVで、F4に絞ると-0.8EVまで改善し、それ以降は絞っても変わらない。18mmと25mmでも周辺光量落ちは同程度だった。
  • このレンズのF1.7の大口径は、暗所での撮影に最適で、背景をぼかすこともできる。とても素晴らしい性能だが、フレアの影響が出やすいことと、フードがゆるすぎるのが弱点だ。
  • 良い点:中央の見事な解像力、歪曲が小さい、色収差が良く補正されている、周辺光量落ちが少ない、きちんとしたボケ、ハイクオリティな造り、防塵防滴、速く正確なAF、動画用に絞りリングのクリックをなくすことができる。
  • 悪い点:フードが外れやすい、逆光の影響を受けやすい。

 

10-25mm F1.7は、換算20mmスタートでF1.7通しという尖ったスペックですが、開放から全域で十分な解像力(中央の解像力が高いので、周辺部が低く見えますが、周辺部は開放からvery good以上なので問題ない値です)で、色収差や周辺光量落ちも全く問題ないようです。

サンプルでは、パナソニックらしくあまりカリカリしすぎず、発色が綺麗で雰囲気のある描写という印象です。

ズームでピントが動く件に関しては、スチル用AFズームは、ほとんどがバリフォーカルレンズなので、スチルではあまり気にならないと思いますが、このレンズを動画用に使いたい人には気になるところかもしれませんね。