- グラフは青線がカメラの販売台数(軸は左側)、赤線がスマートフォンの販売台数(軸は右側)。
元記事は各社の決算のまとめ記事ですが、元記事に貼ってあったカメラとスマートフォンの販売台数の推移を示したグラフが興味深いので取り上げてみました。
このグラフを見るとデジカメがスマートフォンに食われたのは明らかで、2009年あたりから撮影のための機材がカメラからスマートフォンに急速に交代したのが見て取れますね。2019年のカメラの販売台数は、1980年頃と同程度のようです。
とは言え、スマートフォンの販売台数はピーク時で比べてカメラの10倍以上なので、写真を撮ってる人の数は以前よりも大幅に増えていることは間違いなさそうです。
N
結局のところ、デジカメ普及前なら写ルンですで写真を撮っていたような層がスマホに置き換わったんだと思うんですよね。
カメラメーカー各社が、今後スマホとの住み分けをどのように進めていくかは興味深いです。
ys
カメラ好きからすると物としてのカメラ単体が売れなくなるのは寂しいですが、
スマホによって文化としての写真撮影は多様化していて良いと思います。
Instagram等のSNSであげられる食事や些細な日常の写真は、これまでは撮られなかった景色でしょうから。
赤い自転車
カメラの販売台数、オートフォーカス以前、銀塩マニュアル時代の水準まで落ち込んでいるんですね。
そろそろ下げ止まりしそうには思えますが、僅か10年での急速な落ち込み。各社大変な状況がわかります。
10年で代わりの儲けを生む他業種を開拓する必要があって、きちんと予測して、各社頑張っていたんですね。
結果が全てなので仕方がないけど、対応できなかった経営責任を言われても、ちょっと酷だなと思います。
yaspers
このグラフの曲率から言って、カメラの販売台数が底を打つにはまだ相当数を減らさないと見えてきませんね。スマホの販売台数が落ち着いたとしても、カメラ機能の向上は続く訳ですから、カメラ需要の減少は長期に渡りそうですね。
現在あるメーカーは規模を大幅に縮小しても、10年後事業継続しているのは半数あるかどうかという所でしょうか…。
m
2・3年で買い替え 買い増ししてた人も、最近は5年間更新しなくても気にしないでしょうね。
新しいモノというだけで売れる時代は終わり、日常のツールとしての価値があるかどうかでしょう。
パソコンと似てるのではないかな。
カメ丸
私のように銀塩時代からずっとカメラを趣味にしていた者としては近年のカメラ台数の落ち込みというのは寂しさを感じてしまいがちですが、写真を楽しむ文化の広がり・写真の日常化という観点で見ればむしろかつてなく盛り上がっている時代とも言えるわけですよね。(決して写真の価値が薄れているわけではなく、Instagramを見ても多くの人が本当に写真を楽しんでいるのがよく分かります)
写真を楽しむ人が増えていることには素直に喜びながら、既存のカメラメーカーがその中でどう存在感を見せるのかユーザーも一緒になって考える、そんな観点が必要でしょうか。
望遠野郎
ガラケーの時点でカメラは付いてましたし、それがそのままスマホになりCPUの進化、カメラの進化と繋がり今があるのでこのあたりは仕方ないですね。
カメラの機能はどうでもよくても絶対付いてますし、ユーザーの数はそれこそ世界中に居ますからデジカメとは比べものにならないでしょう
しろ
超高角望遠動体はカメラ、標準域はスマホにしてます
利便性がよければ普通のユーザーはスマホでいいかなと思うのは必然的かなと思います
しらが爺
デジカメは写真を撮るために買います。
スマホは色んなことに使えますし、買えば「ただで」カメラ機能が付いてきます。
この辺のことが非常に大きく作用しているように思えます。スマホのカメラ機能が「ただ」な訳ではないのですが、買えば必ず付いてくるので「ただ」みたいなものです。
そのカメラ機能で、そこそこの写真が撮れる。わざわざデジカメを買う必要はない。ごく自然な流れのように思えます。
昔のインターネットを考えると似たようなことが起こりました。初期のブラウザーは何種類かあって、それぞれが特徴を持ち、それぞれのユーザー層がありました。が、ウインドウズにブラウザー(インターネット・エクスプローラー)が添付されるようになると、エクスプローラーが他のブラウザーを一掃。ブラウザーの標準はデファクトとしてインターネット・エクスプローラーになってしまいました。また、表計算やワープロソフトにしても、前者はロータス、後者は一太郎が幅を利かせていましたが、パソコンにマイクロソフト・オフィスが標準添付されるようになると、その勢いを失い、事実上マイクロソフト・オフィスが標準の地位を勝ち得ました。
「ただ」「標準添付」は、強烈な競争力を持っているようです。
ジェラ
スマホ前提の社会となり完全に生活必需品ですからね。
カメラは生活必需品ではないので比べる事自体が酷と言えますが、その影響はこのグラフからもわかりますね。
カメラがあるからスマホいらない事になりませんが、その逆は成立する。
カメラ側から見ればスマホは勝負する相手だったけどスマホから見ればカメラはただの一機能であり敵ではなかった。
今後は下げ止まり所を見据え各社身の丈に合った事業展開していく事になるでしょうね。
ライカは元よりパナあたりの戦略も既にそうなっているのかもしれない。
ぶらりん
最近のニュースを見ているとどこのどんなニュースであっても、災害であっても、事故であっても、画像なり映像が記録されていて報道されます。直近は静止画よりもほとんどがスマホで撮影された動画かな。中には「撮ってる暇あったら逃げろよ」と言いたくなるようなものもありますが。。。
一方、街の監視カメラや車載ドライブレコーダーの普及で今までだと「完全犯罪?」「迷宮入り?」になりかねなかったような事件が、画像や映像の活用であっという間に片付いていたりもします。
工業製品製造工程や食品加工工程でも不良品を見つけ出すのに映像センサーの役割は不可欠です。医療分野も画像診断がAIと組み合わされて、微細な初期兆候でも症状が見つかるようにと活用が進んでいます。ロボットは、自動運転は、ドローンは、、、、、と画像映像活用例は枚挙にいとまがなく、21世紀は明らかに20世紀を遥かに上回る、もはや異次元的と言える映像の世紀。ディープフェイクなんて厄介な問題も孕みながら。
その中で機能と目的を「画像と映像の記録」に限定しているデジタルカメラが「画像映像の活用」を主体とする時代にシェアで小さくなったとしても、それは人類にとって、何も恐れることでも危惧することでもないのではないでしょうか。
むしろ今まで(といっても、それ自体が随分もう前のことになりますが)画像・映像の主役がカメラだけだった時代の方がよほど異質だったのではないかと。
ところで皆さん、10年前、20年前と比べて、画像の撮影枚数増えました?減りました?
減った人はほとんどいないと思いますが、増えた人は1桁や2桁の増加では済まない人もいるのではないでしょうか。
to
すでにカメラは望遠域やさらなる高画質が必要な人に限られていますね。
ほとんどの人にとっては利便性が撮影体験を上回ります。
今まで小さいカメラでスナップ撮影を楽しんでいたライト層が、
カメラに興味を無くしてスマホで今まで以上に写真をアップしています。
鉄男
わかってはいましたがえげつないグラフですね。
スマホカメラの進化もそうですが付随してスマホの加工アプリも相当な進化を遂げていますからね。
画像加工=パソコンという時代も終わろうとしています。
今や誰でも「その場で」「簡単に」「盛った」写真が作れるようになりました。
ただ多くの方が言われているように写真を撮る文化が廃れることはありませんから悲観することもないと思います。
上面発酵
一昔前ならば自分でパソコンを使っての作業で、年賀状のデザインやプリンターで印刷をしたり、音楽はCDを自分でエンコードしたりでしたが、最近はスマホはあるけどパソコンは持ってなかったりするので、年賀状はメールやSNSに置き換わり、音楽はもとより動画ですらサブスクリプションサービスでのストリーム視聴。
音楽はレコード回帰やハイレゾで、多少ですけど、まだちょっとだけ先はありそうですが。
デジカメの未来も同じ状況だとすると、「ワンステップでSNSへのアップロードできます」以外の手法でなにかありますかね。
レコード回帰のアナロジーなら銀塩への回帰になるわけですが、それは難しそうですし、RAW画像をパソコンで画像処理なんてやっぱり仕事やマニアックな趣味としてしか存在自体が難しいと思います。
ダル
なかなかエゲツないグラフですね。とはいえ私も EOS 5Dmk4 の重さがなかなかしんどいので、スマホでサクっと撮影してサクっと SNS にアップロードする、という手軽さはやはり強いですね。
SNS では(すべてではないですが)、画像を加工しまくって、ノイズも入れて、昔のカメラの雰囲気を醸し出す手法もよく見かけます。もはや高画質や色の再現性なんてものは求められていないのだと感じます。(まあデジタルカメラの仕組みじたいが画像処理なので、撮影した時点で元の絵を加工してるわけですが)
佐藤
原付バイクが急激に減って電動アシスト自転車が急激に増えた事実を示す販売グラフでも同じようなものを見た覚えがあります。当記事のグラフを見ても感じますが、時代と共に消費者が何にお金を使うのか、ここまで変わるものなのですね。
kmz
ここ3年、スマホにも陰りが出てきていますね。
ハードウエア産業自体が抱える問題なのでしょうか。
カメラでないと撮れない写真を我々がどんどんインスタ等にアップして、本物のカメラの実力の違いを見せつけていかなければ、と思います...が、自分自身インスタの雰囲気が苦手でできていません...。
トシくん
80年代末、社会人になったらに手に入れたい三種の神器はカメラ、クルマ、オーディオでしたが、「若者が車を買わなくなった」と言われて久しいし、「いつかはフルサイズのオーディオを自宅に…」などと夢見る若者は、まぁ、絶滅したでしょう。
振り返るとクルマ、オーディオに共通するのは、マニアが究極の性能に熱狂し始めた時が衰退の兆候だった気がすることで、その意味でカメラも嫌な匂いはします。80年代のクルマブームのきっかけは究極の高性能車ではなく、若者が手を伸ばせば届くファミリアとプレリュードだったと思うんですが…
若い世代に「これ欲しいかも?」と思わせるカメラを提示できるか? カギは間違ってもマニアが喜ぶ暗所/連写性能や瞳AFではなく、“スマホの次” に何が欲しいかを考えれば、答えはそんなに難しくないと思うんですが…。
どりゃー
スマホのカメラが進化して従来カメラに置き換わったという程度ではないのが今日の世界でしょうか。
車載カメラ・監視カメラ等々、ネットワークと繋がった色々なカメラがプログラムによって絶えず膨大な情報を記録しているという社会になっています。
そんな社会でも道具としてのカメラは滅びることなくフォトグラファーが手にして素晴らしい写真作品を生み出していくのは間違いないと思います。
創作や表現活動に必要なアイテムとして我々に不可欠な製品であり続けるでしょう。
スナッキー
タイのプーケットに遊びに来てますが、観光地で撮影をするのに撮り出すカメラはスマホオンリーになってます。
セブに行った時も思いましたが、カメラを持っている人がとにかく少ない。
GoProは辛うじて存在感を示してましたが、それも中華ゲネリックだったりもします。
一眼レフを持ってた人は1人。ミラーレスは私以外皆無でした。
定量調査はしてないので観光地での雑感ですが、インスタなどのSNSに軽く上げられる意味でスマホ大勝利といった感じなのでしょう。
また、Appleのマーケティングがうまく、換算13mm〜を標準で搭載した事で「広角に強いのは一眼」などと言うことはなくなってしまったのかなと。
スマホで見せ合いスマホでSNSやるならなんらひっ無い。
中々恐ろしい世の中になってきたなと。
紙焼きしてみせるなどをしなくなりデジタルで完結するコミュニケーションから転換を図れないと一眼レフやミラーレスは厳しいのかもしれませんね。
独殻
Insta360 Goを使ってますが、ものすごく便利です。普段は首にぶら下げていて、撮りたい瞬間が来たら首にぶら下げたまま動画を撮るか、首からサッとカメラを取り外し撮れます。ベッドの上で自分が寝転んでいるときに、子どもがお腹の上に乗っかってきて遊び始めた時にサッと撮れます。デジタルで天頂補正も水平補正もしてくれるので、構え方なんてものとは無縁です。スマホよりもさらに手軽に、どこでも撮れます。
このようにカメラのニーズはまだまだ掘れます、ただこのサイトの話題の中心である「重厚長大」なカメラやレンズにこれまで通りの需要があるのかというと、?ですね。画素数が多ければ画質が良いと理解している一般層には、エントリー機種のキットレンズレベルならスマホで十分ですからね。エントリーしてもらうのがまず難しい。
「結婚指輪は給料三ヶ月分」的な風説を作り出すしかないかも知れませんね。自分も「子供が産まれたらビデオカメラ!」という風説でビデオカメラを買った口ですが、スマホやコンデジ×ジンバルの方が優れているので、一回も使わずにタンスの肥やしになっています。。
クッキー
グラグを見て勘違いしていましたが、グラフに表したカメラとスマートフォンのスケールが全然違いますね。
同じ比率(数値)にすると現在の普及率はスマートフォンがカメラの98倍でカメラが一番売れた年と比べても12倍。
用途が違うとはいえ驚愕です。
日本やドイツはカメラ生産国でカメラが身近に感じますが、世界で見るとほぼすべての国はそんな感覚は無いと思われるので、この流れは止められないと思う。
構造的な転換点です。
af
結局カメラ業界が次のイノベーションを起こせなかったのが問題だよね。
部品の性能向上だけしてきたから、組み立てが海外メーカーのオハコになったら、どうしても部品屋になってしまう。
Luminaire
1980年頃と同じ販売台数というわけですが、その当時にそんな悲観的な話が出ていたでしょうか。
Npgt
グラフのスマートフォンの方の軸の単位は、カメラより一桁大きいのですね。
自動車にもカメラが搭載されるのが一般的になって、いろいろな機器に組み込まれる「カメラモジュール」はものすごい数になっているのでしょうから、カメラメーカーもそこに入り込んでいれば、純粋な「カメラ」の台数減を少しはカバー出来たのではないでしょうか?
しかし、そういったカメラモジュールにはカメラメーカーの名前は全く出てこないようなので、最終製品のカメラと機器組み込みのカメラモジュールでは、業界の性質が全く違うのかもしれませんね。
kr
最近のスマホは湾曲もしっかり補正したHDRの画像が出てくるのが前提です。
フルサイズセンサーやF1.2レンズなんて無くても暗所撮影ができてしまいます。
いい加減カメラメーカーもこういう路線を邪道と言っている場合ではないと思います。
通信できることを差し置いても「スマホ付きカメラ」を作ってるメーカーの方が近年の需要にマッチしたスペックでカメラを作っているように見えてなりません。
もりお
カメラのハードどころか写真、映像と言ったソフトまでコモディティ化してる世の中なので仕方ないですね
カタスマー
Luminaireさん
台数の問題ではなく、成長率の問題だと思いますよ。
1980年頃はカメラに限らず右肩上がりだった時期なので、悲観的なことは無かったんじゃないですかね。
今は急落中で下げ止まりがいつかもわからない状況なので、そりゃあ悲壮感も漂います。
電脳仙人
当たり前の結果でしょう。今後は、プロ用カメラ、面白いカメラ、便利なカメラ、ぐらいしか残らないと思います。そして最悪なのが、そのどのカメラも沢山は売れないという事実です。一人一人にスマホがある時代にそれで写真や動画が十分残せるとしたら、どんな良いカメラを作ったとしても、普通の家庭にカメラらしいカメラが必要な時代は二度と来ないのですから。
高級オーディオのような高級カメラか、ジェネリック家電や電卓のように気軽に買えるカメラを細々と続けられるメーカーだけが残るのだと思います。
まあくん
確かに、先行しているオーディオの世界は電脳仙人さんが言われるとおりになっていますね。BOSEやB&O、JBLなどの海外勢は比較的スマホの状況に対応して上手にやっていると思いますが、高級品かスマホ連携の便利な普及品の両方を作っていますね。中級品は少ないです。JBLが数万円のBLUETOOTHスピーカーを作る時代ですから、ニコンが数万円のスマホ連携外部カメラを作るようなもので、一頃から考えると信じられないようなことをきちんとやっています。
国内勢は、どうしてもオーディオで完結してスマホ連携ができないので、ひどい状況です。PCもスマホもやっているので、比較的上手にやっているのは、SONYくらいでしょうか。カメラの分野もそうならないことを願います。
χ
以前から言われていましたが、カメラに一番大事なことは画質や機能よりも「必要な時にそこにあること」ですね。かつてはカメラの携帯性を語るときに耳にする言葉でしたが、スマホの台頭に伴うデジカメの凋落を見るとこの言葉の重さを感じます。