ニコンはZマウントレンズのスケジュールの前倒しを計画している

フランスの情報サイトPhototrendに、ニコンのインタビュー記事が掲載されています。

Phototrend

  • (最終的に100%ミラーレスに切り替えるのか?)
    一眼レフ、ミラーレスのそれぞれのシステムにメリットがあるので、より多くのユーザーの要求に応えるために、ニコンはFマウントシステムとZマウントシステムの両方を続けていく。

  • (強力に進化するミラーレスに対して一眼レフはどうする?)
    一眼レフは、スポーツや報道写真では、まだミラーレスカメラよりも優位で、重要な瞬間を捉える機能が必要とされている。Fマウントには8~800mmの豊富なレンズがあり、一眼レフには長時間使用できるOVFなど、独自の利点がある。

  • (Zマウントの次の一手は何か?)
    ニコンは、レンズラインアップを含むZマウントシステム全体を拡張する計画だ。スチルだけでなく動画も撮影する写真家のニーズに応える。また、DXフォーマット(APS-C)のミラーレスカメラは、アマチュア写真家の入り口となる重要なカテゴリだと認識している。

  • (プロをどうやってZマウントシステムに引き付けるのか?)
    Zマウントでのみ実現可能なハイレベルな光学性能のレンズは、プロにとって魅力的なものだと信じている。また、Zマウントシステムは写真と動画の両方で撮影することが求められるプロのニーズを満たすと考えている。
  • (Z6は少なくともフランスでは成功しているが他の市場ではどうか?)
    正確な数字は言えないが、Z6はフランスだけではなく世界中の市場である程度の成功を収めている。Z6は写真と動画の両方を撮るカメラマンに人気で、Zマウントレンズの光学性能はとりわけ好評だ。

  • (更新されたZマウントのレンズロードマップで最も重要なレンズは?)
    ロードマップのレンズは全て重要だが、特にF2.8の大三元を早く発売して欲しいという要望が極めて多い。レンズナインナップを拡大するために、ロードマップで示したスケジュールの前倒しを計画している。

  • (ユーザーからの要望で多いレンズは?)
    Zマウント用のパンケーキレンズの要望がとても多い。ミラーレスカメラは一眼レフよりも小さいが、レンズはFマウントよりも大幅に小さいわけではない。多くのZ6/Z7ユーザーは、全体としてコンパクトなシステムを期待している。

  • (Z6/Z7が1年半で6回アップデートしていることについてどう思うか)
    ファームウェアの更新で新機能を追加することで、市場のニーズとユーザーからのフィードバックに素早く応じている。昨年のファームウェアで追加されたRAW動画と今年追加された動物の瞳検出に対するユーザーの反応は、極めて肯定的なものだった。ニコンはファームウェアのアップデートによるZマウントシステムの改善を続けるつもりだ。

  • (D6の動画スペックは4K30pで保守的なのではないか?)
    D6は主にスポーツと報道写真家のために開発されており、スチルと動画の両方に使うユーザーはほとんどおらず、スチルの性能がより重要なため、我々はスチルのAF性能改善に注力した。しかし、D6にはタイムコードの記録などD5にはない動画機能も追加されている。

Zマウントレンズの計画の前倒しは、ユーザーには嬉しい情報ですね。大三元ズームの要望が特に多いようですが、キヤノンRFも大三元ズームを既に完成させているので、ニコンも早い時期の大三元ズームのリリースに期待したいところです。

今後の新機種に関しては具体的なコメントはありませんでしたが、インタビューの発言からは、Zマウントシステムではかなり動画を重視しているのがわかりますね。