DxOMarkにキヤノン「EOS-1D X Mark III」のセンサースコアが掲載 [内容更新]

DxOMark に、キヤノンEOS-1D X Mark III のセンサースコアとレビューが掲載されています。

Canon EOS-1D X Mark III Sensor review

 

 1DX MarkIII   1DX MarkII       D5           α9 II     
Overall Score
(センサーの総合点)
83 88 88 93
Color Depth
(色の再現域と分離)
23.4 24.1 25.1 25.0
Dynamic Range
(ダイナミックレンジ)
13.4 13.5 12.3 14.0
Low-Light ISO
(許容できる最高のISO感度)
2445 3207 2434 3434


  • EOS-1D X Mark III のDxOMarkのスコアは83で、フルサイズ機の中では47番目に位置する。EOS RやEOS 5D Mark IVのデュアルピクセルAF搭載センサーの改善を考えると、これは少々意外な結果だ。
  • 色再現は23.4bitsと比較的良好で、ダイナミックレンジも13.4EVと優れている。高感度はISO2445で、それほど良くはない。
  • 実効感度が136と高いので、最大のダイナミックレンジが13.4EVと少し低くなっていても不思議はない。ISO50が搭載されているが、ダイナミックレンジはISO100と変わらない。理論的にはISO50を使ってダイナミックレンジを拡張することもできたはずだ。高感度のダイナミックレンジは非常に優れている。
  • 色再現の23.4bitも良好ではあるが、ニコンD5や旧型のEOS-1D X Mark II には少し劣っている。また、パナソニックのS1RやD850のような風景・スタジオ用のトップクラスのカメラと比較すると、色再現の値は最大3bits程度低い。
  • 高感度ノイズはニコンD5(ISO2434)やD850(ISO2660)などのライバルと肩を並べているが、同じカテゴリのα9 II (ISO3434)には0.6EV後れを取っていいる。
  • EOS-1D X Mark III は動体撮影を目的に造られているが、DxOではセンサー性能のみをテストしており、このカメラの驚くほど早いAFや、信じられないほどの連写速度、巨大なバッファなどの機能はテストしていない。センサー性能ではEOS-1D X Mark III は最高レベルとは言えないが、それ以上のものを持っている。

 

Photons to Photos のテストでは、「D5とα9 II に優るトップクラスの性能」という評価を受けていたEOS-1D X Mark III のセンサーですが、DxOMarkでは旧型の1D X Mark II から大幅ダウンという予想外の結果になっています。

ダイナミックレンジと色再現は旧型と同程度ですが、特に高感度の落ち込みはかなり大きく、これがスコアの大幅なダウンにつながっているようです。

[追記] DxOMark が1D X Mark III のテストデータに誤りがあったことを認め、スコアを91に大幅に修正しています。詳細はこちらの記事を参照してください。