パナソニックG100はスチルカメラとしては高性能だがブイログ用としては推奨できない

ePHOTOzine に、パナソニックのブイロガー向けのm4/3カメラ「LUMIX G100」のレビューが掲載されています。

Panasonic Lumix G100 Review

  • G100の重さはバッテリーとSDカード込みで345グラム、12-32mmのキットレンズ込みでもわずか415グラムと軽量で、どこにでも簡単に持ち運びできる。
  • ボディはプラスチック製だが、しっかりとした造りで、フロントのラバーグリップは、持った時の信頼感がある。
  • 3インチのモニタは高画質で、明るい日差しのもとでも見やすい。背面のボタンが少し小さいが、操作に慣れるまでにそれほど時間はかからないだろう。
  • EVFは非常に高解像度でクリアだが、文字列とアイコンがとても小さいので、サイズを大きくできればよかった。
  • メニューはセクションごとに色分けされ、きちんと配置されており、ソニーのメニューシステムに比べて遥かに使いやすいものになっている。
  • キットレンズの12-32mmはシャープでディテールも豊富だが、あまり寄ることができない。AFは速く、顔認識と瞳認識も上手く機能した。
  • 撮って出し画像の色再現はとても満足のいくもので、後処理で調整する必要はほとんどない。露出も信頼でき、好みで調整する場合を除いて露出補正の必要はほとんどない。
  • 高感度ノイズは、ISO100~400では少ない。ISO800ではノイズが発生し始め、ISO1600ではわずかにディテールが失われる。ISO3200でノイズは更に増えるが、まだ使用可能な画像が得られる。ISO6400では更にノイズが増え、後処理やリサイズが必要になる場合がある。ISO12800では彩度が低下するので、これ以上のISO感度の使用はおすすめできない。
  • オートホワイトバランスは、白熱灯下では良好で、暖色になるが、設定で寒色寄りやより暖かい色に調整できる。蛍光灯やミックス光源下では、オートで素晴らしい結果だ。
  • オーディオのトラッキング機能は上手く動作するが、音質はそれほど明瞭ではなく、加工したような音に聞こえる。
  • 電子手ブレ補正はカメラをしっかり安定させてホールディングする場合には許容範囲内だが、歩きながらの撮影では動きを抑えられない。
  • 動画のクロップは非常に大きく、12mm(換算24mm)ではそれほど広い画角は得られない。クロップすると動画の精細感やディテールが失われる。幸いなことに、フルHDモードでは、クロップはそれほど深刻なものではない。
  • モニタを自分に向けると、自動的に自撮りモードになり背景にもピントが来るように設定され、すべての設定がグレーアウトして設定変更が不可能なる。自撮りで背景をぼかしたい場合は、マニュアル動画モードに切り替えて絞りを開く必要があるようだ。
  • このカメラはブイロガーに向いているだろうか? 多くの機能が搭載され、スペックシート上では素晴らしいブイログ用カメラに見えるが、強力な手ブレ補正がなく、クロップが非常に大きいので、ブイログ用に推奨するのは難しい。
  • G100の価格は589ポンドでコストパフォーマンスはとても良好だが、このクラスの多くのライバルにはボディ内手ブレ補正が搭載されている。
  • G100はブイロガー向けカメラとして設計されているにもかかわらず、感銘を受けたのはスチルの性能だった。G100のスチルの画像はディテールが豊富で見栄えがよく、発色も美しくAFも正確だ。コンパクトなミラーレスカメラを探している人にはG100が最適だろう。
  • ブイログ向けとしては、かなりがっかりした。電子式手ブレ補正は効きが厳しく、ピントが主要な被写体から外れて迷い、大きなクロップによって画質が甘くなっている。OZOオーディオの音質にもがっかりした。もう少しお金を出せば本物の5軸手ブレ補正やマイク・ヘッドホン端子を備え、無制限の録画が可能なG90(日本ではG99)を入手できる。
  • 良い点:スチルの画像は発色がよく素晴らしい品質、大型の高解像度EVF、高品質・高解像度のタッチパネル、コンパクトで使い勝手がよい、メニューが使いやすい。
  • 悪い点:加工されたような音、電子手ブレ補正で動画のクロップ倍率が大幅に上がる、動画の品質が良くない、動画でAFが迷うことが多い、バッテリーライフが短い、マイクロUSB端子。

 

G100はブイロガーをターゲットにしたカメラですが、評価が高いのはスチルの方で、動画に関してはかなり厳しい評価になっているようです。

確かに、手ブレ補正の効果が弱いことと、電子手ブレ補正を有効にすると大幅にクロップされてしまう(4K、EIS強で1.79倍)仕様は、ブイログ用としては少々使いにくいかもしれませんね。