タムロン「28-200mm F/2.8-5.6 Di III RXD」は予想を遥かに上回る性能

ePHOTOzineに、タムロンのEマウント用の高倍率ズーム「28-200mm F/2.8-5.6 Di III RXD」のレビューが掲載されています。

Tamron 28-200mm f/2.8-5.6 Di III RXD Review

  • 鏡筒はプラスチック製で、重さは575グラムと手頃だ。
  • ズームリングは幅広く握りやすい。ズーミングで鏡筒はかなり伸びるが、しっかりとしている。ズームロックスイッチがあるが、ズームの自重落下は見られない。しかし、レンズを使い込むとズームロックスイッチが役に立つかもしれない。
  • 最短撮影距離はワイド端で0.19m(1:3.1)、テレ単で0.8m(1:3.8)と満足いくもので、花の撮影に最適だ。

  • AFは速く正確で、非常に暗い場所でも全く迷わない。作動音も静かだ。
  • 28mmの解像力は、中央はF2.8からF11まで素晴らしい値(excellent)で、隅はF2.8からF5.6まで素晴らしい値(excellent)、F8からF16ではとても良好な値(very good)だ。

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  • 50mmの解像力は、中央はF3.5からF11まで素晴らしい値(excellent)で、隅はF3.5からF8までとても良好な値(very good)、F11で素晴らしい値(excellent)だ。

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  • 100mmの解像力は、中央はF4.5からF11まで素晴らしい値(excellent)で、隅はF4.5でとても良好な値(very good)、F5.6からF11で素晴らしい値(excellent)だ。

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  • 200mmの解像力は、中央はF5.6からF11まで素晴らしい値(excellent)で、隅はF5.6からF11までとても良好な値(very good)だ。200mmの解像力は予想通り低下しているが、他の多くのレンズ(高倍率ズーム)よりもずっと良好に維持されている。

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  • 倍率色収差は、中央は非常によく抑えられているが、隅は中央とは打って変わって色収差が目立つ。しかし、倍率色収差は自動補正されるので、多くの被写体で問題にならないだろう。
  • 歪曲は、28mmでは-1.19%のタル型、50mmでは+3.07%の糸巻き型、100mmでは+2.86%の糸巻き型、200mmでは+2.23%の糸巻き型で、まずまず良く補正されており、より高価なズームと比べて同等かそれ以上だ。

  • ボケは望遠側ではとても満足いくもので、ポートレートや花の撮影で大いに役立つ。
  • フレアは良く抑えられている。強い光が画面内に入っても、簡単にはフレアやゴーストは現れず、コントラストもよく維持されている。
  • 周辺光量落ちは28mm開放で-2.1EV、50mm開放で-1.3EV、100mm開放で-1.6EV、200mm開放で-0.9EVと良く補正されていて、素晴らしい結果だった。

  • タムロン28-200mm F/2.8-5.6 Di III RXDは実に素晴らしいレンズだ。テスト結果は、我々の予想を遥かに超えるもので、高倍率ズームではしばしば弱点となる望遠側でさえ性能は極めて良く維持されており、使い勝手や画質の面で、欠点を指摘するのが難しいレンズだ。ズーム域は少し狭いが、この軽量コンパクトさは、特に旅行用のレンズとしてのアドバンテージになるだろう。

  • 良い点:素晴らしい解像力でそれが200mmでも維持されている、色収差が良好に補正されている、素晴らしい逆光耐性、良好な歪曲の補正、周辺光量落ちが穏やか、素敵なボケ、近接性能、見事なAF、防滴仕様、使い勝手が素晴らしい、適切な価格設定。
  • 悪い点:隅の倍率色収差が目立つ。

 

以前の高倍率ズームは、ズーム域のどこかに大きく落ち込む焦点距離があったものですが、このレンズはそのような弱点が見られず、全域で開放から高解像力を実現しているのは素晴らしいですね。

加えて高倍率としてはボケも良好で、逆光耐性にも優れているということなので、隙きのないレンズに仕上がっているという印象です。