ソニー「α7S III」の4K動画はソフトな画質だが高感度性能やダイナミックレンジに優れている

DPReviewTVで、ソニーα7S III のレビュー動画が公開されています。

DPReview TV: Sony a7S III review

  • S-Log3これまでの8bitから10bitになり、ダイナミックレンジは膨大で、これまでに見られたようなバンディグなどの問題は全く見られない。S-Log3は非常に使いやすくなった。
  • 4K動画はセンサーが12MPなので、オーバーサンプリングされている機種(EOS R5やS1H)と比べると顕著にソフトな画質だ。これは優れた高感度性能やダイナミックレンジとのトレードオフだが、できる限りシャープな画像を求めている人には、この12MPセンサーは向いてない。

  • 12MPセンサーは読み出しが速くローリングシャッター効果が抑えられている。ソニーは読み出し速度は、これまでの2倍と言っているが、実際のテストでは3倍以上の速さだった。
  • α7S II に対する大きなアドバンテージは、像面位相差AFの搭載だ。
  • フルHDは120fpsでも24fpsと変わらない優れた画質だが、240fpsでは画質が低下する。

  • オーバーヒートの問題は見られず、4K24pと30pでは2時間半撮影しても、オーバーヒートの警告すら表示されないが、高フレームレートではオーバーヒートする場合があり、4K120pで30分以上撮影するとオーバーヒートするという報告がある。
  • EVFは900万ドットを超えて信じられないほど高解像度で光学系も素晴らしいが、実際の撮影時よりも再生時の方がずっとシャープで画質は断然優れている。

  • オートホワイトバランスは光源が変わったときの反応が遅い。
  • α7S IIIは撮影していて楽しいいカメラだ。バッテリー寿命は長く、AFも頼りになる。短い映画のようなものを撮影するなら、よりシャープな画質のS1Hを使いたいと思うが、α7S III はラン&ガンスタイル(ワンマンの手持ち撮影)で撮影するビデオカメラとしては最高のカメラだ。

 

α7S III は、4K動画の解像力ではオーバーサンプリングを採用しているEOS R5やS1Hなどの機種には敵わないようですが、その分、ダイナミックレンジや高感度性能に優れているようです。

また、オーバーヒートをほとんど気にしないで長回しできる点や、ローリングシャッター効果が非常に良く抑えられている点はとても魅力的ですね。EVFの画質が撮影時と、再生時でかなり異なるというレポートが気になるところですが、撮影時は解像力を抑えているのでしょうか。