「LAOWA 10mm F2.0 Zero-D MFT」は開放から実にシャープなレンズ

OpticalLimits に、Venus Opticsのm4/3用の広角単焦点レンズ「LAOWA 10mm F2.0 Zero-D MFT」のレビューが掲載されています。

Laowa 10mm f/2 Zero-D MFT - Review / Test Report

  • 以前に登場した7.5mm F2や9mm F2.8から最も大きく進化している点は、電子接点の搭載で、10mm F2.0はMFレンズだが、EXIFデータの記録や、カメラからの絞りの制御、m4/3規格に準拠したレンズの補正プロファイルに対応している。ボディ内手ブレ補正も焦点距離の設定なしで使用可能だ。
  • このレンズは非常にコンパクトで、重さはわずか125グラムだ。これはF2のレンズとしてはとても印象的なものだ。幸いなことに軽くても造りの品質に悪い影響はない。鏡筒は防塵防滴ではないが、総金属製でとても頑丈に感じる。フォーカスリングも滑らかに動作する。

  • 歪曲は光学的に補正されていて、わずか0.3%のタル型だ。これは「Zero-D」の名称に相応しい性能だ。
  • 周辺光量落ちは、小さいレンズでF2の口径を実現しているので限界がある。周辺光量落ちは開放で2.93EVで、m4/3用のグラフのスケールを遥かに超えている。F2.8に絞ると少し改善して-1.93EVになるが、F8まで絞っても-1EVで解消はしない。しかし、レンズに周辺光量落ちの補正プロファイルが組み込まれているので、自動補正を有効にすれば、F2ではまだ目立つもののF4でほぼ解消する。

  • 解像力に関しては、非常に肯定的な評価だ。中央はF2で既に素晴らしい値で、周辺と隅もとても印象的だ。F2.8に絞ると更に改善し、ピークのF4では全域で素晴らしい解像力になる。このレンズは、実にシャープなレンズだ。像面の湾曲は見られるが、それほど大きなものではない。

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  • 倍率色収差は、F2で平均0.6ピクセルでとても穏やかだ。絞ると少し増加するが控えめな値を維持している。
  • このレンズのウィークポイントは逆光耐性だ。しかし、サンプルのゴーストは最も悪い例で、実際は、多くの場合はこのような結果にはならない。

  • 10mm F2 は開放から非常に高解像力で、歪曲もZero-Dの名前通り完璧に補正されている。これはミラレース用のレンズでは珍しいことで、歪曲を自動補正に頼っていないので隅の画質が優れている。
  • 10mm F2は素晴らしく小型軽量なレンズで、マイクロフォーサーズシステムの良い部分を強調しているので、このレンズとの時間を楽しむことができた。光学的には完璧とは言えないかもしれないが、画角の広すぎない明るい超広角レンズを探しているなら検討すべきレンズだ。

 

光学性能の評価は5点満点中4点で、OpticalLimitsとしては非常に高い評価となっています。このレンズはコンパクトな超広角レンズにもかかわらず、開放から画面隅まで高い解像力を維持しているのは素晴らしいですね。

また、このレンズは電子接点を搭載しているので、これまのでLAOWAの超広角レンズよりも格段に使い勝手が良さそうです。