シグマ「28-70mm F2.8 DG DN Contemporary」はタムロン「28-75mm F/2.8 Di III RXD」より高解像力でボケも美しい

SonyAlphaBlog に、シグマのEマウント/Lマウント用の新しい標準ズーム「28-70mm F2.8 DG DN Contemporary」のレビューが掲載されています。

Sigma 28-70 F2.8 DG DN Contemporary

  • ズームリングは太く操作しやすい。マウントにはシーリングが施されている。
  • AFは静かで、スチルと動画のいずれも非常に速く正確で、連写や瞳AF、動体追尾も完璧に機能する。
  • 解像力は、中央は開放でとても良好~素晴らしい値で、F4とF5.6に絞ると際立った値になる。隅は少し解像力が下がるが、F5.6まで絞れば風景でも十分な解像力になる。このレンズはワイド側(28~35mm)で最適化されており、望遠側では性能が低下する。この価格帯のレンズとしては優れたパフォーマンスだ。

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  • ポートレートでは50/70mmではとても良好な画質で、28/35mmでは素晴らしい画質だ。肌の描写と色再現はとても優れている。
  • 歪曲は標準的で、28mmと35mmでは強いタル型で、50mmと70mmでは強い糸巻き型になる。
  • 周辺光量落ちは28mmでは目立つが、望遠側にズームすると徐々に減少し、70mmでは見られなくなる。周辺光量落ちはF4で大きく改善し、F5.6で解消する。

  • 倍率色収差は見られるが、ごくわずかだ。軸上色収差は50mmと70mmでは見られる。
  • 逆光耐性は良好で、シグマ24-70mm F2.8 DG DN Artやタムロン28-75mm F/2.8よりも優れているが、それでもなお、ある程度のフレアは見られる。
  • F16に絞ると素晴らしい光芒が現れる。

  • 玉ボケは画面中央では円形で柔らかい描写だが、周辺部では口径食で猫の目状になる。絞ったときの形は完全な円形でなく絞りの9角形が見える。年輪ボケはごくわずかで、心配はいらない。
  • 後ボケは、多くの場合非常に柔らかく非常に優れているが、木の葉のような背景では少し硬くなる。
  • 色再現は自然でとても良好だ。
  • 動画でもAFは完璧に機能し、フォーカスブリージングは見られない。

タムロン28-75mm F2.8 Di III RXD 、シグマ24-70mm F2.8 DG DN Artとの比較

  • 28-70mm F2.8の鏡筒の造りの品質はArtシリーズ(24-70mm F2.8 DG DN Artなど)と同程度で、I series よりは低く、タムロン28-75mm F/2.8よりは高い。
  • AF/MF切り替えスイッチがあるので、操作性はタムロンよりも優れている。
  • AFは3本のレンズとも非常に優れている。

  • 解像力はシグマの24-70mm F2.8と28-70mm F2.8が、タムロン28-75mm F/2.8とソニー24-70mm F2.8 GMよりも明確に優れている。シグマ28-70mm F2.8はワイド側(28~35mm)に最適化されており、シグマ24-70mm F2.8はテレ側(50~70mm)に最適化されている。

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  • 後ボケと玉ボケは、シグマの2本はどちらも柔らかく優れたボケで、タムロンはそれよりずっとうるさい。
  • ポートレートではシグマの2本は同じように優れた描写だが、望遠側に最適化された24-70mm F2.8 Artの方が若干優れている。タムロンはボケがうるさいために、あまり良好ではない。

  • 歪曲と周辺光量落ちはシグマ28-70mm F2.8が24-70mm F2.8よりも少し目立つ。色収差は3本のレンズともに問題はない。
  • 逆光耐性はシグマ28-70mm F2.8が24-70mm F2.8やタムロン28-75mm F/2.8よりも優れている。
  • コンパクトなレンズが好みなら、シグマ28-70mm F2.8がベストだ。このレンズはタムロンよりもわずか150ユーロの高いだけで、タムロンよりもシャープで、ボケと鏡筒の品質も優れている。

 

シグマの28-70mm F2.8は軽量コンパクトなレンズにもかかわらず、解像力は十分に高くボケも綺麗で、この価格帯のレンズとしては申し分のない性能という印象です。ライバルのタムロン28-75mm F/2.8と比較すると、解像力とボケ、鏡筒の品質でいずれもシグマが勝っているという評価で、サイズもシグマが小さいことを考えると、シグマ28-70mm F2.8の競争力はかなり高そうですね。