iPhone用の屈曲式光学モジュール(望遠レンズ)の特許

DPReviewで、AppleのiPhone用と思われる屈曲光学系のカメラモジュールの特許が紹介されています。

Apple granted patent for periscope camera module

  • USPTO(米国特許商標庁)がiPhoneに採用される可能性のあるAppleの屈曲光学系のカメラシステムの特許を認めている。この特許(USPTO11061213)では、一対のプリズムとレンズアレイ、撮像センサーを使って、AFや光学式手ブレ補正を搭載した望遠カメラシステムの構造が記載されている。

    この屈曲式カメラモジュールはスマートフォンの世界では目新しいものではなく、SamsungやXiaomi、Vivoなどが同様の機構を採用しているが、これは屈曲式カメラモジュールを説明するAppleでは最初の特許だ。

    この特許の実施例の中で、Appleはこのレンズが小さいF値(たとえばF2.4以下)、光学3倍ズーム、高解像度の画像を提供するものだと述べている。光学3倍ズームは、標準カメラモジュールに対して3倍なので、iPhone12と同じ26mmのメインカメラを使用すると仮定すると、このカメラモジュールは75~85mm(フルサイズ換算)の範囲内だと予想される。

    Appleが屈曲式カメラモジュールを採用したiPhoneをいつ発売するかは分からないが、次世代iPhoneに関する噂やリーク情報によると、次世代機のカメラモジュールはiPhone12よりも更に大きくなることが示唆されている。この大型のカメラモジュールは屈曲式光学系のために必要なものなのだろうか? 今後の動向に注目していきたい。

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以前にDPReviewで、iPhoneの2023年モデルに屈曲光学系のカメラモジュールが採用されるという噂が紹介されていましたが、実際に特許が取得されているので、Appleは本当に採用を検討しているのかもしれませんね。

iPhoneのカメラは現在、12 Pro では換算13mm~52mmまでカバーしていますが、(電子ズームを使わないと)望遠側が少し足りない状況なので、屈曲光学系のカメラモジュールの採用で望遠側が75~85mmまでカバーされれば、申し分の無いカメラシステムになりそうです。