キヤノン「RF16mm F2.8 STM」は価格を考えれば文句のつけようがないレンズ

PhotographyBLOGに、キヤノンの軽量コンパクトな超広角単焦点レンズ「RF16mm F2.8 STM」のレビューが掲載されています。

･Canon RF 16mm F2.8 STM Review

  • RF16mm F2.8 STMは、重さ165g、全長4cmと極めて軽量コンパクトだが、F2.8の明るさを実現しており、キヤノンRF用の超広角レンズとしては極めて安価だ。
  • フォーカシングはインナーフォーカスで、最短撮影距離13cm、最大撮影倍率0.26倍と近接性能は素晴らしい。フィルターも43mmの安価なものが使用できる。
  • 鏡筒は電源を入れると5mm繰り出し、電源を切ると自動的に収納される。造りは安価なレンズにしては出来が良く、大部分がプラスチック製にもかかわらず手に持ったときの感触はしっかりしている。マウントが金属製なのは称賛に値する。

  • フォーカスリングは電子式で、AF時もフルタイムマニュアルフォーカスが可能だが、MF時には「ウィーン」という作動音がするため、MFは動画には適していない。
  • AFは被写体にロックするまで0.1秒と速く、光の状態が良い場合でも悪い場合でもほとんど常に正確に合焦し、迷いも全く見られなかった。AFはMFと比べると作動音はずっと静かなので、動画用にも適している。

  • 色収差はそれほど目立たず、非常にハイコントラストな部分で見られるだけだ。
  • 周辺光量落ちは、JPEGでは開放時には四隅で目立ち、これを防ぐには2段以上絞る必要がある。RAWでは周辺光量落ちが顕著で四隅はほとんど真っ黒になってしまうが、JPEGのカメラ内補正を使えば問題ない。
  • 歪曲はRAWでは信じられないほど強いタル型の歪曲があるが、JPEGでは自動的に補正され、問題はない。このレンズは歪曲補正を無効にすることはできない。RAWはAdobeがレンズプロファイルをリリースするまでは、DPPで現像する必要がある。

  • F22まで絞ると、非常に綺麗な光芒が得られる。画面に太陽を入れて撮影しても、フレアは良く抑えられている。
  • 7枚羽根の円形絞りを採用しており、ボケはこのような広角レンズとしては非常に美しい。
  • 中央の解像力はF2.8の開放からF11に至るまで際立っているが、F16では少し回折の影響が見られ、F22では更に回折が目立つ。隅はF5.6からF11までが最もシャープになるが、中央ほどシャープではない。

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  • RF16mm F2.8 STMは低価格でとても楽しめる広角レンズだ。このレンズは自動補正（または後処理）に強く依存しており、JPEGでは周辺光量落ちや歪曲は穏やかだが、RAWでは強い周辺光量落ちとタル型の歪曲があり、これを好ましくないと感じる人もいるかもしれない。これは小型軽量で安価な広角レンズを造るための最大の妥協点だが、価格を考えれば文句のつけようがない。
  • 電子式のMFは動作時のノイズがあり、また防塵防滴使用でなくフードも同梱されていないが、この価格のレンズとしては些細な不満点だと思う。自動補正を許容できる人なら、広角撮影用とブイログ用として大いに推薦できるレンズだ。

　

RF16mm F2.8 STMはスペックの割りに非常にコンパクトで価格も安価なレンズですが、サンプルを見る限りではなかなかの写りで、価格以上の性能という印象です。

自動補正前提のレンズですが、補正後の画像は、四隅が少し甘くなる程度で全体的な画質は上手くまとめていますね。このレンズは、常に持ち歩いても全く苦にならない大きさ重さなので、カメラバッグに入れておくと何かと役に立ちそうです。