2021年のカメラ業界の振り返りと2022年に期待される新製品

価格.comマガジンに、2021年のカメラ業界の振り返り記事が掲載されています。

引き続き激動の1年になった「2021年のカメラ業界」を振り返る

  • 2021年に登場した一眼カメラ(国内メーカー製)は派生モデルや一部仕様変更モデルを除くと、計15モデルが新製品として発売になった。19モデルあった2020年と比べる数は減っているものの、ハイエンド向けについては注目度の高いものがいくつか登場している。

    ニコン
    Z 9 「Zシリーズ」初のフラッグシップ。完全電子シャッターで高性能化
    Z fc クラシカルデザインのミラーレス。幅広い層から支持を集める

    キヤノン
    EOS R3 裏面照射積層型CMOSセンサー搭載の上位機。視線入力AFも話題

    ソニー
    α1 「αシリーズ」のフラッグシップ。高速連写を中心にさらなる性能向上を実現
    α7 IV 人気機種「α7 III」の後継。操作性を含めて全体的にブラッシュアップ
    ZV-E10 Vlog撮影向けの機能を搭載したエントリーモデル

    富士フイルム
    GFX100S 性能を犠牲にせずに小型化した1億画素ラージフォーマット機
    GFX50S II シリーズ最高のコスパを実現したラージフォーマット機
    X-E4 ミニマルスタイルを追求した小型・軽量ミラーレス
    X-T30 II 上位機と同等のAF性能に向上したマイナーチェンジモデル

    OMデジタルソリューションズ
    PEN E-P7 上質なクラシカルデザインと操作性が特徴のマイクロフォーサーズ機

    パナソニック
    LUMIX BS1H フルサイズセンサーを搭載したボックススタイルの小型カメラ
    LUMIX GH5 II 細かな機能強化を図った動画撮影に強いマイクロフォーサーズ機

    リコー
    PENTAX K-3 Mark III 高品位ファインダーや高性能AFを搭載した一眼レフ

    シグマ
    fp L 有効約6100万画素センサーを搭載する小型・軽量モデル

  • 特にフルサイズミラーレスは、ニコン、キヤノン、ソニーの3社から強烈なスペックを持つ上位モデルがリリースされているが、中でも最大級の話題作となったのが、2021年12月24日発売になったニコン「Z 9」で、静止画撮影・動画撮影の両方でニコン史上最強のスペックを実現したカメラとなっている。

  • コンパクトデジタルカメラは新製品の数が極端に減っており、2021年はニコン、キヤノン、ソニーといったメーカーから一般的なモデルが登場しなかった。2021年に発売になったのは10モデルを切るという状況になっている。その中で唯一、大きな話題となったのが、2021年10月1日発売のリコー「GR IIIx」だ。

  • 2021年のカメラ業界のトピックとして触れておきたいのが、世界的な半導体不足、ならびに部品不足によって、1年を通してカメラ製品が供給不足に陥ったことだ。2021年末時点でもカメラ製品の品不足は深刻で、人気モデルは品薄状況が続いている。2022年もカメラ業界は厳しい状況が続くとみて間違いないだろう。

  • 2022年に登場を期待したいカメラ製品はいくつもある。ニコンでは、「Z 9」の一部スペックを継承した下位モデルが2022年中にリリースされたら大きな話題になる。キヤノンでは、RFマウントのAPS-Cミラーレスがラインアップに追加されるという噂がある。ソニーからは、製品サイクル的に「α7Rシリーズ」の新モデルがリリースされるかもしれない。

  • 富士フイルムからはAPS-Cミラーレス「X-H1」の後継の登場が噂されており、楽しみだ。OMデジタルソリューションズでは、新ブランド「OM SYSTEM」の発表の際にチラ見せした開発中のカメラの存在が気になるところ。パナソニックは2022年早期の製品化に向けて「LUMIX GH6」を開発していることをアナウンスしている。シグマについては、フルサイズフォビオン機の開発状況が気になるところだ。

 

今年に登場したカメラを一覧にして見ると、例年よりも新製品は少なめになっていますが、「α1」「EOS R3」「Z9」という大きな新製品が登場して、中身は例年以上に濃かったという印象です。

来年の新製品では、記事で述べられている「Z9のスペックを一部継承した下位モデル」が本当に登場すれば、人気商品になりそうですね。OMDSの「『おー』と声をあげるようなカメラ」やパナソニックGH6は、来年の早い時期に登場しそうで楽しみです。

キヤノンは今年1機種しか発売していないので、「来年多くのボディを投入する」という噂が実現して欲しいところですね。シグマのfoveon搭載機は、以前に2023年になるかもと言う発言があったので、もう少し時間がかかりそうな雰囲気ですが、そろそろ進捗を聞きたいですね。