キヤノンが、ISと絞りの付いた「1200mm F8」「1200mm F5.6」「800mm F5.6」の実施例を含むコンパクトな超望遠ミラーレンズの技術のための特許を出願しています。
- 出願人:キヤノン株式会社
公開番号:P2022045962
出願番号:P 2020151744
公開日:2022-03-23
発明の名称: 反射屈折光学系およびそれを有する撮像装置 - 【課題】コンパクトな構成で、良好な結像性能を実現可能な反射屈折光学系を提供する。
- 撮像装置に用いられる撮像光学系として、レンズ全長が短く、小型でフォーカス時や防振時に高い光学性能を有することが求められている。
- 本発明によれば、コンパクトな構成で、良好な結像性能を実現可能な反射屈折光学系およびそれを有する撮像装置を提供することができる。
- 実施例1(1200mm F8)
有効焦点距離 1200
Fナンバー 8.02
半画角(度) 1.03
像高 21.64
レンズ全長 380.02
BF 100.01
- 実施例2(1200mm F11)
有効焦点距離 1200
Fナンバー 11.00
半画角(度) 1.03
像高 21.64
レンズ全長 286.02
BF 44.99
- 実施例3(800mm F5.6)
有効焦点距離 800
Fナンバー 5.60
半画角(度) 1.55
像高 21.64
レンズ全長 340.01
BF 49.58
特許の実施例のレンズはフルサイズ用のミラーレンズで、一般的なミラーレンズに比べるとかなり複雑な光学系ですね。実施例のレンズは、「開口絞り」と記載されているので絞りを備えているようです。また手ブレ補正ユニットも搭載されているようです。
キヤノンは屈折式のRF1200mm F8LやRF800mm F5.6Lの超望遠を既に発表していますが、この焦点距離のミラーレンズも投入するのか興味深いところです。
メイクン
レフレックスレンズって絞り付けられないと思ってました。
絞りがあるなら画期的ですね。
chawan
確かミラーレンズのAFってミノルタとそれを引き継いだソニーしか出してないんですよね。
キヤノンが出したら面白いなあ。
ひろし
私の頭ではよくわからないのですが、この光学系だと焦点面(IP)の像が正立像になりませんか?中間像のところに倒立像ができて、それを後ろの全体として凸レンズの働きをするレンズ群で再度結像させているように見えます。
ふつうのカメラレンズは、ミラーレンズも含めて、焦点面では倒立像になるので、この光学系ではファイルを出力するときに上下左右を反転させることになるのではないでしょうか?ということは、ミラーレス専用ということでしょうかね?
光学に詳しい方、そのへんを教えていただけないでしょうか?
副鏡に凹面橋を使っているところも今までのミラーレンズと大きく違いますね。
さいたまじん
ファームをアップデートして、このミラーレンズ装着時だけEVF表示を上下反転させれば無問題では?一眼レフで使うことはもう考えてないだろうし。
久米吉
手が届くお値段のRF超望遠単焦点レンズを待ち望んでいます・・・
tabbycat
見たことのないミラーレンズで撮影しているところを本日(3/23)、皇居東御苑で見かけました。
サイズ感的には、RF24-70F2.8をでこぼこなしに、ずんぐりとした感じでした。
いくらなんでも、特許申請が公開されたタイミングで外部のテスト撮影があるとは思えないので、私の見間違いだと思います。トキナーの SZ 500mm F8 Reflex MF だったかも知れません。
chawan
>>ひろしさん
私も詳しくはないのですが副鏡に凹レンズを使ってるので一般的なカセグレン式ではなく、グレゴリー式のミラーレンズに分類されると思います。
ただ普通のグレゴリー式は像を2回反転させて正立像を得るのに対して、このレンズは光路見る限り、1回反転させてるのみなのでカセグレン式と同じく倒立像が得られると思います。
そしてグレゴリー式は正立像を得るために全長が長くなりがちですがカメラに使うにはその必要がないので全長をコンパクトにできるというのがキヤノンの考えだと私は解釈しました。
いがぐり
>>chawan さん
主鏡から副鏡の間で光線が交差しないので、グレゴリー式ではないですね。
副鏡が凹面鏡なのは焦点位置の調整と見て、変形したカセグレン式と考えるのが良いと思います。
ひろし
>> chawanさん いがぐりさん
コメントをありがとうございます。
でもやっぱり...最終的にセンサー上では正立像になるように思えます。
ミラーレスになってから、一眼レフのようにレンズの像を直接見ることがなくなったので、小型軽量だけどすごく暗いレンズや、歪曲収差や周辺減光の補正はデジタル処理にまかせてしまうレンズが出てくるようになりました。今回のこのミラーレンズも一眼レフではあり得ない設計で「ミラーレスならでは」だなと思ったわけです。ミラーレスによる影響がこんなところにまで及んでくるとはLUMIX G1のときには思いもしませんでした。
神在月
屈折式の1200mmは手が出ないので、ミラー式の1200mmはなんとか手の出せる価格で収まって欲しいですね。