Thingyfyのピンホールレンズ「Pinhole Pro Max」は印象派写真好きなら楽しめる製品

PCmagに、Thingyfyのピンホールズームレンズ「Pinhole Pro Max」のα7R IVとの組み合わせによるレビューが掲載されています。

Hands On: Thingyfy's Pinhole Pro Max Is a Multi-Pinhole Zoom Lens

  • ピンホール専門メーカーThingyfyの新製品では、6つのピンホール絞りが選択可能でズーミングで画角を変更することができる。その製品のプロプロダクションモデルを入手した。今回入手した製品はEマウント用だが、EF、RF、X、m4/3、F、Z、K、Aマウント用も用意されている。

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  • ピンホールレンズがガラスも光学系もなく、ごく小さな穴(ピンホール)から光を通して画像を生成する。像はシャープではなくぼやけたものになり、印象派のような写真になる。

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  • 絞りはF36(0.5mm)からF233(0.15mm)までの6段階で、F36が最もソフトな画質になるが、これはデジカメで手持ち撮影をするには最適な選択肢だ。F233では三脚を使った長時間露光になり、少しディテールがクリアな画像が得られる。
  • 画角は調整可能だが、どの程度の画角になるかは組み合わせるカメラに依存する。このレンズは18-36mmのズームという扱いになっているが、この焦点距離はピンホールの開口部とレンズマウントとの距離が基準になっている。ソニーのフルサイズミラーレスでは35mm~55mm前後の画角が得られる。広角端の24mmでは周囲がケラレるが、APS-Cなら広角端で使えるだろう。

  • ピンホールズームは以前から存在していたが、この製品ではズームと複数の絞り値を組み合わせることができる。
  • 鏡筒はアルミ削り出しで頑丈な造りだ。ズームは滑らかに動くが、一度セットすればしっかり固定される。絞りリングは少しゆるく、絞りが動きやすいので、これは製品版で改良して欲しい。
  • 画質は他のピンホールレンズと非常によく似ていて、あまりシャープではない。印象派の写真が好きで長時間露光に興味がある人は、ピンホール写真を楽しめるかもしれない。画角と絞りの調整ができることは高く評価したい。
  • Pinhole Pro MaxはKickstarterで早期割引で小売価格の半額の219ドルで発売される。ピンホール写真に興味がある人にお勧めだ。

 

ピンホールカメラは、昔雑誌の付録で楽しんだ記憶がありますが、最新のデジカメとピンホールレンズで楽しむピンホール写真もなかなか面白そうです。この製品は絞り開放では手持ちでも撮れるということなので、気軽にピンホール写真が楽しめますね。画質はもちろんガラスのレンズには全く及びませんが、サンプルを見る限りではなかなかよく写るという印象で、味わい深いものがあります。