キヤノンの「150-600mm F8-11 IS」の特許出願

キヤノンがフルサイズ用の「100-400mm F5.6-8」「150-600mm F8-11」の超望遠ズームの実施例を含む、小型軽量で高性能なズームレンズのための技術の特許を出願しています。

IP Force

  • 出願人:キヤノン株式会社
    公開番号:P2022106401
    出願番号:P 2021001359
    公開日:2022-07-20
    発明の名称: ズームレンズおよびそれを有する撮像装置
  • 【課題】全ズーム範囲で高い光学性能を有し、小型で軽量なズームレンズを提供する。
  • 一般に、ズームレンズの小型化を図るには、望遠端でテレフォト型のパワー配置を採用し、物体側の正の屈折力と像側の負の屈折力を強くすることが有効である。しかしながら、各レンズ群の屈折力を強くすると、ズーミングに伴う諸収差の変動が大きくなり、少ないレンズ枚数で諸収差を良好に補正することが困難となる。このため、光学系の小型化と軽量化を両立させるには、各レンズ群の屈折力やレンズ構成を適切に設定することが重要となる。
  • 本発明によれば、全ズーム範囲で高い光学性能を有し、小型で軽量なズームレンズ及び撮像装置を提供することができる。

  • 実施例1(100-400mm F5.6-8 IS)
    ズーム比 3.77
    焦点距離 103.00 216.56 387.89
    Fナンバー 5.82 7.39 8.24
    半画角 11.86 5.71 3.19
    像高 21.64 21.64 21.64
    レンズ全長 183.21 227.16 258.38
    バックフォーカス 39.88 62.29 81.93

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  • 実施例5(150-600mm F8-11 IS)
    ズーム比 3.80
    焦点距離 153.00 328.55 581.90
    Fナンバー 8.00 10.26 11.31
    半画角 8.05 3.77 2.13
    像高 21.64 21.64 21.64
    レンズ全長 274.81 319.32 354.89
    バックフォーカス 68.40 102.29 126.51

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実施例1はRF100-400mm F5.6-8 IS USMの光学系とほぼ同じですね。実施例5は実施例1の100-400mmの光学系とよく似ていますが、焦点距離が150-600mm F8-11となっており、より焦点距離が長いレンズになっています。

実施例のレンズは、図の中にはIS(防振レンズ)の記載はありませんが、本文中に防振に関する記載があるので、IS付きのようです。

RF100-400mm F5.6-8 IS USMは安価で良く写ることから人気のレンズですが、キヤノンが150-600mm F8-11も製品化するのか注目したいところです。