CAMERALABSに、ニコンのコンパクトな超望遠単焦点レンズ「Z 400mm f/4.5 VR S」と他のニコンの超望遠レンズ「Z100-400mm F4.5-5.6 VR S」「AF-S500mm f/5.6E」「Z400mm f/2.8TC VR S」との比較レビューが掲載されています。
・Nikon Z 400mm f4.5 VR S review
- AF精度:繰り返しピントを合わせたときの精度は98.2%で、これはZ100-400mm F4.5-5.6 VR Sと同等で、AF-S500mm f/5.6E PF VR(FTZ使用)よりもずっと良い結果だ。
- AF速度:Z7との組み合わせでは、無限遠から4.1mまで約0.7秒で、これは500mm f/5.6Eと同等で、Z400mm f/2.8Sよりも若干速いが、Z100-400mmはこれよりも更に速かった。AFの迷いは見られなかった。Z9との組み合わせではAFは更に速くなり、Z400mm f/4.5SとAF-S500mm f/5.6Eは0.45秒、Z 100-400mmは0.5秒だった。AFの迷いは見られなかった。
- AFとVRの作動音はスチルでも動画でもほとんど聞こえない。フォーカスリングは滑らかに動く。
- フォーカスブリージング:無限遠から4.1mまでで像は9%拡大され、ブリージングはかなり大きい。このブリージングは、Z400mm f/2.8Sの半分程度で、またAF-S500mm f/5.6Eよりも少し良好だが、それでも動画撮影時はかなり目立つ。Z100-400mmは、ほとんどブリージングは見られない。
- 手ブレ補正:1/20秒(5段)では20枚中4枚が許容範囲外だが平均するとまだかなりシャープだ。1/10秒(6段)では平均して画質が20%低下した。手ブレ補正は非常に素晴らしいが、ニコンが主張する6段分の効果を少し下回っている。
- 軸上色収差:どのテスト画像でも色付きは見られず、非常に良好だ。
- 解像力:非常に高く均一だ。1.4xのテレコン使用時でも良好な描写だが、2xのテレコンでは明らかに甘くなり、DXの隅はなんとか持ちこたえているものの特に中央の解像力低下が目に付く。像面湾曲は、ほとんど問題ない。
- 解像力(他のレンズとの解像力の比較):Z400mm f/2.8が圧倒的に優れていて、Z400mm f/4.5をF5.6まで絞ってもF4のZ400mm f/2.8には及ばない。F5.6でその他のレンズと解像力を比較すると、Z400mm f/4.5 > AF-S500mm f/5.6 >Z100-400mm > Z70-200mm f/2.8+TC-2.0xの順番だ。
- 遠景の実写テスト:遠距離の実写でも非常に優れた性能で、TC-1.4x使用時の隅でも開放からシャープだ。TC-2.0x使用時は少し甘くなるが、それでも十分に使える。TC-2.0x使用時はZ100-400mm+TC2.0xと較べてそれほど大きく優れているわけではない。
- 周辺光量落ち:未補正の開放時でも穏やかだ。
- 夜景:コマ収差はほとんど見られず、明るい街灯の周囲にもフレアやゴーストは見られない。非常に優れている。
- 玉ボケ:輪郭はあまり見られず、軸上色収差による色付きも見られない。ボケの内部は滑らかで年輪ボケは見られない。F5.6以上では絞りの形が明確に見える。後ボケは滑らかで二線ボケは見られない。
- 近接性能:開放でもかなりきちんとした性能で、F8まで絞ると四隅が少し改善する。
- 光芒:F5.6から光芒が既に出ているが、絞ったときに光芒の形が変化する理由は分からない。
- 結論:Z400mm f/4.5はわずか1.2kgの軽量な望遠レンズだが、画面全域で開放から優れた解像力で、色収差やコマ収差、像面湾曲がほとんどみられず非常に優れた性能だ。小さな問題点は、ブリージングが適切に補正されていないことと寄れないこと、TC-2.0x使用時に中央の画質が目に見えて低下することだ(TC-1.4x使用時は良好な画質が得られる)。ボケは非常に素晴らしい。強く推奨する。
- 良い点:非常に軽い、画面全域で良好な解像力とコントラスト、TC-1.4x使用時の良好な画質、近接時の良好な性能、軸上色収差やパープルフリンジがほとんど見られない、周辺光量落ちと歪曲がわずか、像面湾曲がほとんど見られない、非常に素敵なボケ、防塵防滴。
- 悪い点:最短撮影距離が2.4m、フォーカスブリージング、三脚座がアルカスイス対応ではない、薄っぺらなレンズポーチ。
Z 400mm f/4.5はこのクラスとしては小型軽量なレンズですが、開放から収差が少なく高解像力の申し分のない性能ですね。1.4倍テレコン使用時にも画質の低下が少ないもポイントが高いですね。ただ、Z100-400mmのテスト結果もかなり優秀なので、Z 400mm f/4.5との選択は結構悩ましいかもしれませんね。
ニコ爺9号機
このレンズ無事導入できたのですが、やはりテレコンがないと、真価が出てこない気がします。十分な供給体制を早急に気づいてほしいですね。
9210
素晴らしい。野鳥には少し短いので、656か663が出ませんかね?
それにしても非PFでこのサイズは驚くばかり。5.6ならまだしも、4.5だし。テレコン使用時にこそ、差が出そう。
ソニーもせっかくα1が小型軽量なんだから、頑張ってほしい。
光軸
ほとんど実使用時の印象と同じです。これだけ取り回しに優れていて、AF速度や精度、解像が非常に優秀。手持ちで振り回しやすい
ので、野鳥の飛びモノもフレーミングが容易になりました。
445は野鳥、100-400はスポーツ用に使い分けます。機動力が一気に上がりそうで、感謝しています。