シグマのフルサイズミラーレス用の「15-24mm F1.8」「16-28mm F1.8」「18-30mm F1.8」の特許出願

シグマがフルサイズミラーレス用の「15-24mm F1.8」「16-28mm F1.8」「18-30mm F1.8」などの実施例を含む、小型で収差の少ない大口径広角ズームの技術に関する特許を出願しています。

IP Force

  • 出願人:株式会社シグマ
    公開番号:P2022126058
    出願番号:P 2021023909
    公開日:2022-08-30
    発明の名称: ズームレンズ
  • 【課題】小型化された光学系で、高速AF制御が可能で、フォーカシング時の収差変動が抑制され、ラージフォーマットのカメラに対応可能な大口径広角ズームレンズを提供する。
  • 特許文献1に記載のズームレンズは、フォーカス群の軽量化を達成している。しかし開放F値が暗く、また軸上色収差や像面湾曲などの諸収差の補正が不十分であるため大口径ズームレンズへの適用は困難である。
  • 特許文献2に記載のズームレンズは、フォーカス群の軽量化を達成するとともに、特許文献1と比べて軸上色収差や像面湾曲を改善している。しかし光学全長が長いため大口径化や、より最大像高の大きいラージフォーマットのカメラに対応させようとすると光学系が非常に大きくなってしまい現実的でない。
  • 本発明によれば、全長を短縮し、外径も縮小することで小型化された光学系であり、フォーカスレンズ群が軽く高速AF制御が可能で、フォーカシング時の収差変動が抑制され、ラージフォーマットのカメラに対応可能でありながら高い光学性能を有する大口径広角ズームレンズを提供することが可能となる。

  • 実施例1(17-28mm F1.8)
    ズーム比 1.54
    焦点距離 17.55 21.66 27.10
    Fナンバー 1.86 1.86 1.86
    全画角 105.33 89.54 74.48
    像高 21.63 21.63 21.63
    レンズ全長 158.61 150.53 144.72
    バックフォーカス 24.7396 27.5879 30.5018

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  • 実施例4(18-30mm F1.8)
    ズーム比 1.57
    焦点距離 18.50 23.38 29.10
    Fナンバー 1.86 1.86 1.86
    全画角 102.72 85.20 70.59
    像高 21.63 21.63 21.63
    レンズ全長 161.98 154.83 150.90
    バックフォーカス 24.8386 27.2225 29.4450

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  • 実施例5(15-24mm F1.8)
    ズーム比 1.51
    焦点距離 15.45 18.97 23.30
    Fナンバー 1.86 1.86 1.86
    全画角 113.38 97.73 83.24
    像高 21.63 21.63 21.63
    レンズ全長 159.50 151.34 144.76
    バックフォーカス 24.1610 25.9040 28.1030

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  • 実施例7(16-28mm F1.8)
    ズーム比 1.64
    焦点距離 16.50 21.11 27.10
    Fナンバー 1.86 1.86 1.86
    全画角 109.30 91.25 74.48
    像高 21.63 21.63 21.63
    レンズ全長 161.94 152.71 146.76
    バックフォーカス 24.0120 27.1366 30.7767

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シグマはF1.8通しのフルサイズミラーレス用の大口径ズームを考えているようですね。F1.8通しながらフランジバック分の長さ(Lマウントでは20mm)を引くと全長は約12.5~13cmで実用的な大きさに収まっているようです。レンズ構成図からフォーカシングはインナーフォーカスですね。他にはないスペックのレンズなので、製品化されたら注目を集めそうです。