Photo Rumorsに、ドイツのキヤノンがViltroxに対して公式な声明を発表しているという記事が掲載されています。
・Canon Germany on third-party Viltrox lenses
- ViltroxがRFマウントレンズの販売停止を余儀なくされているという報道に対して、キヤノンは今まで公式な声明を出していなかった。ドイツのサイトPhotografix Magazinは、キヤノン・ドイツがサードパーティ製レンズが、キヤノンの特許権や意匠権を侵害していることを示す最初の公式な声明を掲載している。以下がその全文だ。
「SHENZHEN JUEYING TECHNOLOGY CO.LTDは、ViltroxのブランドでキヤノンRFマウント用のAFレンズを製造している。キヤノンは、これらの製品が同社の特許権及び意匠権を侵害していると考えており、同社に対して、キヤノンの知的財産権を侵害する全ての行為の停止を要請した」
キヤノンのViltroxへの販売停止の要請に関しては、今まではViltroxのユーザーがカスタマーサービスに聞いた話がフォーラム経由で伝えられていただけで、キヤノンからは公式なコメントは出されていませんでしたが、ドイツキヤノンが公式に声明を出しているということなので、この件は事実であることが確認されましたね。今後のサードパーティー製のRFレンズの動向が気になるところです。
swing
やはり特許侵害ですかねぇ。
クリーンルーム方式では実現出来ない仕組みがあるか、もしくは特許侵害の証拠を製品から見つけ出したんでしょうね。
おそらく前者かな。例えば高速にレンズを初期化する仕組み、とかで特許取得している場合(EFレンズ用でそのような特許が実在します)、新しいマウントでは高速モードしか実装せずどうやっても特許に抵触する、という作りが可能ですね。
マウント刷新したのは、サードパーティー排除のために特許で縛りをかける意味もあったんだろうと思います。
状況次第ですが、特許が切れるまでかなり期間がありますから、サードパーティーレンズは当分出てこないかもしれないですね。
意匠権については正直些末事かな。RFのロゴ使ってたとかフォント真似したとかそんな程度じゃないかと思うので。
エルモ
これはキヤノンがサードパーティ出してほしくないとかではなくて、
Viltroxが普通に特許を侵害するような内容の製品を出したからなのでは……。
でなければ、このようなメッセージ公式に出さないかと思われます。
「同社の特許権及び意匠権を侵害している」と明確に書いていますしね。
路傍のカメラ好き
やはり何らかの法的根拠に基づいた停止要請でしたか。特許権や意匠権となると、前の記事でどなたかが挙げていたRFマウントの電子接点付の意匠に引っかかったんでしょうか。そうであればMFレンズが停止要請されない(できない)のも納得で、シグマやタムロンも含めてサードパーティーレンズの登場は厳しくなりそうです。
でも、CommliteのEF-RFアダプターなんかは普通に売ってるんですよね。Viltroxのは消えていますが。アダプター単体なら影響は軽微だがレンズは看過できないのか。
Viltroxの85mmがEF85mm F1.8として振る舞っていたのが理由という見方もありましたが、その場合引っかかるのは著作権の方な気がします。でも、コードの中に特許技術が含まれていても不思議ではないですし……
いずれにせよ、無根拠な圧力ではないようで安心しました。独禁法違反でゴタゴタされたら、サードレンズが出ないなんて目じゃないレベルの損害になりますし。
ピッピ
ニコンは変化ありましたが、キヤノンでサードパーティーレンズは絶望的ですね。
イーグレットヘロン
特許侵害ですか…。
特許料払うかライセンス料払ったらサードパーティレンズは許可される流れになるんでしょうか…。
個人的にはそれは歓迎します。
光軸
続報ありがとうございます。AFレンズを出そうとすると、特許に抵触する(抵触しやすい)ようになっているように見えます。
MFレンズはセーフのようですが、シェアは知れているでしょうし。キヤノンは将来にわたって、強気の価格政策が採りやすくなりそうです。旧マウント時代に、サードにかなり喰われたという認識の裏返しなのでしょうね。
ライセンス供与についてはどう考えるのか、が残った今後の注目点でしょう。企業規模に加えて、不退転の雰囲気も感じられ、ライセンス供与もしない(或は料率が非常に高い)方向かも知れません。海外企業はともかく、国内メーカーもRF参入が出来ないと、少し寂しいですが。
ジェラ
特許権と意匠権でしたか
具体的な侵害部分の話が出てきましたね。
そしてもし今後争っても勝てるとCanonが判断していることも同時に明らかになったと言えるでしょう。
to
キャノンが公式に許可しないかぎりレンズメーカーはAFレンズを発売することが難しそうですね。
そしてキヤノンは自社レンズだけで確実にシェアを拡大していますので当分は許可しない気がします。ビジネスとしてはその方が堅実でしょう。
サワガニ
一眼レフ全盛期はカメラ市場が元気だったので、サードはある程度放っておいても問題ないくらい純正レンズが売れたのでしょう。
しかしカメラ市場が衰退し、少ないパイの奪い合いになってしまった今となっては、純正レンズの売上を守るためにいろいろな策を講じなければならなくなったという感じでしょうかね。
henry
RFレンズについては、マウント部分の形状(爪とピンが挿入される凹部の配置)について特許が取得されています。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1800/PU/JP-6622851/0D6C5F0E329CB2C6BAAA8D163AFB7FCBA89B1D189D1B83140BEC54EAC04DB3C3/15/ja
これは日本特許ですが、キャノンのことですから海外でも同様の権利を抜かりなく取得していると思われます。
今回の要請がこの特許に基づくものかは分かりませんが、こんな権利がある以上、今後もサードパーティレンズの登場は望み薄でしょうね…。
karatake
うーん、やっぱりサードパーティは厳しいのか?
となると私はまだまだ中古EFマウントレンズから離れられないようです。
CVN-65
V社が権利を侵害してたのなら、キヤノンは正当な主張をしてることになりますね。
あらふぃふ
>henryさん、
RFマウントは非常に特殊な爪配置ですからね。
ただそうするとKenkoの接写リングはどうして出せているの?という疑問が出てきます。
お幸
現状、キヤノンの業績は好調なので特許戦略でマウント囲い込みするでしょうね。
技術をソニーのようにオープンにするか、キヤノンのようにクローズにするか、将来どっちが勝者になるか見物ですね。
基本、オープンにする方が企業間の競争が促進されて有利なんでしょうけど。
Canon boy
今のサードパーティはAFや機能の連携で一歩及ばないところがるものの、解像感など写りに関しては、ものによっては既に純正を凌ぐ勢いのモノも出てきています。
看過できないと判断されても仕方ないところはありますね。
なのでまともなレンズ(AFの)はもう純正でしかリリースされないと考えると、RFマウントは「これからフルサイズミラーレスデビューしたい」って人に勧めづらいマウントになってしまいましたね。
どの道純正しか買わないってプロやハイアマチュアには関係ないのかもしれませんが。
個人的には35-150や50-400、100F1.4みたいな純正があまり手を出さない(ニコンは100F1.4ありますが)レンズとかを出してくれるのは買う買わない別にしてもワクワクするなーって思います。
だじ
これは「キヤノンが持つ特許を無断で侵害するな」と言っているだけなので、これをもってサードのレンズが出るかどうかは何とも言えないのでは。
見方によっては「正規手順を踏んでいるサード(あるのかは不明)」の権益を守る振る舞いでもあります。
金魚
特許権・意匠権を侵害してるならまぁ販売差止め食らうのは当然として
問題は今後ライセンス契約結んでサードのレンズが出るかどうかが一番気になりますよね
タムロン・シグマあたりやる気あるなら一本とりあえず出して欲しいです
Oort
サードパーティー製のRFレンズを出させないのもありかなと思います。オープンにしているマウントに、絶対負けれないという覚悟も決まるように思います。
セラビー
サードパーティーが正式にライセンス料を支払ってレンズを販売すると当然小売価格が上がってしまい、純正レンズと差がなくなってしまう。当然売れなくなるか利益を削って価格を下げなければならない。
となるとキヤノンへのサードパーティーの参入はなくなると思って良さそうですね。
一部OEMは可能性があるかもしれませんが。
ざくてぃー
権利を侵害している箇所は当然マウントの勘合部分だと思いますので
サードパーティからRFレンズが出てくるのは難しいように感じます。
RFマウントになってから方針が変わってしまったのか気になります。
わさびみそ
係争にしても、ライセンスの許諾にしても、結局のところはキヤノンがやるかやらないか次第ですから、今回キヤノンがViltroxに対して警告を行ったからと言って、他社でRFマウント互換品を出している会社全てに警告をするとは限らないと思います。
Viltroxは外国の新興メーカーで、しかもAFも載せてきたので、キヤノンとしては共存できないと判断したのでしょう。
MFのみでボディとの通信のないレンズであれば、わざわざ警告・排除するまでもないと思われますし、シグマやタムロンといった実績のあるメーカーが水面下で正規ライセンスの交渉を進めているという可能性も否定できません。
タスク
技術的やマーケット的な問題が解決する時間が十分過ぎても、タムロンがZマウント版しか発表しなかったのはコレが理由ですかね?
wako
>ざくてぃーさん
キヤノンの方針はあまり変わっていないのではないでしょうか?EFの時も別にライセンスを出していたわけではないですし
守るための権利がなく黙認を強いられていたという方が正しいと思います
RFはその反省を踏まえてきっちりと権利を押さえたんじゃないかなと
ライセンス契約を結ぶ気があるかどうかはこの情報だけではわかりませんね・・・
副社長
やはり特許侵害が問題なんでしょうね。
ライセンス料を支払えば製造可能なのかは今後の展開次第だと思いますが、シグマやタムロンの動向は気になりますね。
>路傍のカメラ好き
でも、CommliteのEF-RFアダプターなんかは普通に売ってるんですよね。
もしかしたらEFとRFだからかなとも予測してます。
もちろんシグマやタムロンなどのEFも動作するんでしょうけど、キヤノンEFも動作するってことで見過ごしてるかもと思います。
まる.
EFマウントコンバーターを使った場合は、レンズ側からの信号はEFマウントの信号で、カメラ側もEFレンズからの信号として通信しますが、レンズ側からRFマウントの信号で通信される場合はRFマウントのレンズとして信号をやり取りする訳ですから、マウントコンバーターは別物と考えてもいいかもですね。
ほり
キヤノンの主張は当然として、気になるのはViltroxをはじめ海外メーカーが作る
他のマウントの交換レンズが知的財産権を侵害していないかということ。
不正な製品は買いたくないので、カメラメーカー正式にライセンスを供与している
他社製品を公表してもらえないでしょうかね。
ほ゜ち
サードを締め出すことのメリットがユーザーにもあれば
そういう戦略もあるねと納得できるんですが
よし
「サード排斥の為の販売停止要請」では無く単純に「Viltroxが特許侵害をしたので販売停止させた」説が濃厚になってきましたね。
山田です。
Eマウントの場合、中古市場も含めて選択権が豊富というのはあると思います。(中古市場もEマウントよく売れていますし)
色んな用途、予算は人それぞれですが、1、2世代前のカメラと多種多様なレンズを組み合わせて使われるケースが多いのではないでしょうか。(ソニーのゲームソフトの中古品を漁ってゲームにハマって行くような流れ)
一昔前までは、EFマウントがそういった市場だったと思いますが、キャノン純正レンズだけでRFは若い世代が育つのか少し疑問です。
弁証法
これも話が錯綜していますが、
「絶対に特許侵害しないとRFレンズが作れないような仕組みになっている」のか
「単純にViltrox社が特許侵害しているだけ」なのか
いずれかによって、話が変わってきますね。
私は前者と予想しますが、もしそうであった場合、逆に海外のサードパーティーがFEマウント贔屓に偏るという現象が起こることもあり得ますよね。
どうなるのか注目です。
のらねこ
ライセンス契約を認めないサードパーティを放っておけばカメラメーカーの赤字負担は大きくなる一方。現にその補填を補っているのはユーザーであり、この状況を放っておけば現行の純正で高いものはもっと高くなるだけかと。
技術的にもこの先サードパーティの性能が上がる一方です。安くて性能が同等であれば売れはしますが、カメラメーカーの利益が減れば新型機の開発費も減ることにもなります。
そんなことよりもとにかく安いレンズを!と求めるユーザーはRFマウントにこだわる必要はないし、Canonもまたそのようなユーザーにこだわる必要はないわけで。そもそも選択肢は他のカメラメーカーにたくさんあるわけで・・・
心配せずとも、そのうちシグマやタムロンからRFマウント対応レンズが登場すると思いますよ。それが市場原理です。その代わりライセンス契約に基づき価格はこれまでより高めになるでしょう。その分、一定の品質は保たれるはず。その流れで競争原理が働くことはメーカー、サードパーティ、ユーザーそれぞれの利益になることはあっても、不利益になることはないと思います。
お散歩
おそらく特許6580210号などを侵害しているようです。マウントの爪部と端子の位置関係が権利になっており、回避は困難そうでした。ドイツでも権利化されています。
henryさんがあげられた特許もRFマウントに関連する特許ですが、欧州では審査中でした。
キヤノンは、ライセンス料獲得ではなく、参入防止を目的としているから、侵害の証明が容易かつ目立つ相手を選んで声明を出したのでしょう。
英國紳士
Viltroxの商品は5つほど使っていましたので好きなメーカーでもありましたので、自分なりにこの記事について深掘りをしてみました。
まず、このメーカーはマウントアダプターによって通信プロトコルを解析し、それをレンズ開発にフィードバックしていく企業である事はご存じの通りかと思いますが、AF付きEF-RFマウントアダプターを作っている企業はViltroxの他にMetabones、Commlite、Vello、Meikeがあり、どれもかなりの精度で動いているようでしたがこの中でも特筆すべきはViltroxだったようで、特にEF-R2とEF-R3(EF-R3 Pro)という進化版はそのAF精度が群を抜いていた様で、海外Youtuberの多くが純正アダプターと比較動画を出し異口同音に「純正品とほとんどAF精度が変わらない」との声が聞かれていました。
マウントアダプターを作っている会社も種類に分かれると思うんです。1つは純粋に通信を解析して他のマウントにレンズを使えるようにする企業ですが、MetabonesやMonster Adapter、Fringerがこれに該当すると思います。
もう一つは今回のViltroxの様に解析した情報を自社でレンズを開発した際にフィードバックしてサード参入を画策するメーカーで、実はMeikeなんかもAF付きレンズへの参入を果たしていたりしますし、EF-RFアダプターはないもののEFマウントアダプターがらみではYongnuoなんかもRFレンズへの参入を果たしています。
こうした企業は今後も増えると思います。CommliteやVelloもNikon Fマウントのアダプターに名乗りを上げた時はとても注目されましたが、その後の展開力から今のところは開発力が弱いと思われます。しかし、今後こうした企業が第二のViltroxみたいな事をやりそうな感じがするんですよね・・・
マウントアダプターも純粋にそれだけを作っている所って価格帯もそれなりにお高いんですよね。だけど、格安で作っている所って知り得た情報でビジネスを展開(つまりはレンズですよね)する流れになる事は間違いないと思うんです。
特にViltroxは「Metabones killer」と呼ばれて有名になった会社でしたが、レンズに参入して充分に動くようになるとマウントアダプターのファームウェアの開発が一気に疎かになりましたし(苦笑)
まぁ、よく言えば合理的な会社だと思いますね。
とにかく、長年ファームアップを続けてきたEF-Eよりも驚くべき短期間にEF-R2やEF-R3が純正品と見まがう程のAF精度を持つことが出来た事は私も不可解だなぁと思いますけどね。
Samyangの方は分かりませんが、Viltroxに関しては何故純正品の様なAF精度を持つことが出来たかという事が絡んでいる様に思います。