DPReviewTVで、1000ドル、3000ドル、価格無制限の価格別での野生動物撮影用のベストのカメラが選出されています。
・DPReview TV: The best camera for wildlife photography (at 3 budgets)
1000ドル前後:
- ニコンCOOLPIX P1000(現在999ドル):24-3000mmの野生動物撮影に必要以上の焦点距離が得られる。16MPの1/2.3インチの小さいセンサーなので、ディテールは十分ではなく暗所にも弱いが、アマチュアには余計はお金がかからない有用なツールだ。
- キヤノンEOS R10(979ドル):メカシャッターでAF追従15コマ/秒の連写は信じられないほど速い。電子シャッターは23コマ/秒だがローリングシャッター歪みがある。動物認識AFがあり、非常に正確な動体追尾が可能だ。画質もこの価格では優れている。欠点はAPS-C用のレンズが少なく、フルレイズ用の非常に高価で大きい望遠レンズを使う必要があることだ。
- パナソニックG9(現在999ドル):ここではG9が一番だ。ボディデザインがプロ仕様で、カスタマイズ可能な操作部が沢山あり、防塵防滴仕様だ。6Kと4Kのプリ連写機能もあり、完璧なタイミングでシャッターを押さなくても撮影できる。高感度性能はベストではないが、まずまずの画質が得られている。AFは動物検出があり、ヒット率も優れている。大きなアドバンテージはレンズで、m4/3には安価で非常にコンパクトな望遠レンズが多数ある。
3000ドル前後:
- ソニーα7 IV(現在2499ドル):33MPセンサーは素晴らしい画質で、動物認識機能を備えた追尾AFは実に素晴らしい。非常に多くのサードパーティー製レンズを選べるのもメリットだ。唯一の欠点は10コマ/秒の遅い連写速度だ。
- OM SYSTEM OM-1(現在1999ドル):このクラスで最も安価で、m4/3なのでレンズも豊富で費用も節約できる。ボディは頑丈で連写も速い。野生動物に非常に上手く機能するAFがアドバンテージだ。マイナスポイントは、この価格帯ではフルサイズに手が届き、フルサイズとは画質差があることだ。
- 富士フイルムX-H2S(2499ドル):積層型センサーで非常に連写が速い。30コマ/秒まではAFも良く追従する。これまでは超望遠レンズが不足していたが、サードパーティー製レンズの登場で、手頃な価格の超望遠も出てきた。画質も優れている。
- キヤノンEOS R6 Mark II(2499ドル):個人的なお気に入りで、積層センサーではないが非常に読み出しは速い。AFは信じられないほどの性能で、動きの速い動物の追尾が可能で、的中率には満足している。電子シャッターは、ローリングシャッター歪みが少なく非常に有用だ。R6 Mark II は驚くべき性能で、野生動物の撮影にはとても効果的なカメラだ。
価格無制限:
- キヤノンEOS R3(5999ドル):非常に高性能で頑丈で高画質で素晴らしいカメラだが、アーティストよりもジャーナリスト向けのカメラのように思う。
- ソニーα7R V(3899ドル):ソニーで最も洗練されたAFと6000万画素以上の高解像度を備えており、大幅なトリミングや大伸ばしにも耐えるが、連写はそれほど速くはない。
- ソニーα1(6499ドル):ソニーのカメラでは野生動物用としてナンバーワンだ。非常にコンパクトで、5000万画素センサーはディテールが豊富で、電子シャッターの性能も素晴らしく野生動物を長い時間連写することができる。サードパーティー製レンズを使うと連写速度が落ちるのが弱点だが、全体的には非常に完成度が高い。
- ニコンZ9(現在5499ドル):ボディは頑丈で大きく重いが、大きな望遠レンズとバランスが取れている。センサーは4500万画素で、十分なディテールが得られる。AFは扱いやすく非常に効果的だ。ニコンは1万ドル以上の高価なレンズだけでなく、Z400mm F4.5やZ800mm F6.3のような手頃な価格で高品質なレンズも用意している。ここではこのカメラが私の一番の選択肢になるだろう。
1000ドルの価格帯ではAFや連写に強いEOS R10を抑えて、パナソニックG9がボディの出来の良さやレンズの選択肢の豊富さ等の理由でナンバーワンに選ばられているのが興味深いところです。COOLPIX P1000は動きの速い被写体を追いかけるのは難しそうですが、気軽に3000mmの超望遠撮影ができるのは魅力的ですね。
3000ドル前後では、最新の人気機種がずらりと並びましたが、EOS R6 Mark II のAF性能がレビュアーにかなりインパクトがあったようで、ここでは頭一つ抜けた評価のようです。
価格無制限では、ソニーα1も高評価ですが、ニコンの超望遠レンズのラインナップの豊富さが効いて総合的にZ9が一番という評価となっています。
まーやん
無制限になるとトップ3メーカーのフラグシップになりますよね。野生動物撮りとなると超望遠レンズの豊富さも評価に影響するのは非常に理解できます。
Zはロクヨン、ヨンニッパの高級レンズの他に100万を切る価格帯で400mmf4.5と800mmf6.3の単焦点レンズを揃えているのが素晴らしいですね。
RFは現状この辺の中間帯の単焦点レンズが存在しないんですよね。ボディのラインナップは豊富なだけに非常に残念なポイントです。
Mk-79
去年の今頃までは、「Zには望遠レンズが足りない」と言われていたのがウソのようですね。あとは200-600が出れば一通り出そろう感じでしょうか。
相対的に広角レンズが手薄に感じますね。
14mmか16mmの単焦点とか、例のAPS-C用のパワーズームとか。
また、広角や標準でも400/4.5や800/6.3のようなユニークなレンズが出てきてほしいですね。
shin2
フルサイズの超望遠もひととおり使ってきましたが、最近m4/3のよさを再認識しています。理由はやはり速写性です。600~800ミリでもボディ込みで2キロ以内なので、カメラをぶら下げたまま歩けます。なので、出会いがしらの動物撮影のチャンスが圧倒的に増えました。
画質がフルサイズに劣るのは当然ですが、例えば最近A4サイズの写真集をつくるときにOM-1の絵を混ぜましたが、違いは気づきません。「自分にとっての画質の最適解」をわかってくると、m4/3の凄さを実感できると思います。
光軸
興味深く視聴していました。今の値段だと、確かにG9のコスパは抜きん出ている気がします。パナ機はコントラストAFであることが殊更指摘されますが、実際の使用で困るシーンはかなり限られる印象です。
Z9は何やら貫禄ですね。2度に渡る大型ファームアップも寄与しているのでしょう。望遠レンズ、去年まではFマウント頼みだったのが、今では「豊富」と表現されるようになったのは感慨深いです。この1年の発売ラッシュは、良く頑張ったと思います。
みーせんせい
α7RVが入ることが驚きです。7Rシリーズは高画素がウリで、風景などがメインターゲットのはずです。
にもかかわらずこのリストに入っており、AI AFの影響の大きさを感じさせます。
α9やα1系に搭載されたときが楽しみです。
ぽんぽこ
個人的にD500が入っていないのが残念でした。
APS-Cによるフルサイズより望遠で撮れるし、AFもD5譲りとあり特に問題ない。
あと、ミラーレスより電池の持ちがいい。これ結構重要です。
EOS R10 ユーザー
> キヤノンEOS R10
> 欠点はAPS-C用のレンズが少なく
確かにそうですが、フルサイズ用「RF100-400mm F5.6-8 IS USM」は635gで、APS-C使用時35mm判換算160~640mmで手ブレ補正も付いて、EOS R10との組み合わせは結構使えます。
野鳥撮影用カメラとして「EOS R10+RF100-400mm F5.6-8 IS USM」購入。
https://2ndart.hatenablog.com/entry/2022/09/30/175836
ジャガーパパ
SONYのRX10m4が入っていないんですね。
中古なら10万円を少しオーバーする程度ですし
かなり高性能だと思います。
d800z7
先日、野鳥を撮っている人を見かけ私もと、散歩がてらに久々にP900を引っ張りだしました。
P1000は発売以来4年。後継機が出ないかと待っています。その時は超望遠ズーム代わりの200mm相当スタートだったらな思います。200mm以下はスマホで十分です。超望遠ズーム域に絞ってみるのもコンデジの一つの在り方ではないでしょうか。
フルサイズ用の200-500mmですら三脚も持ったらとてもお散歩というわけにはいきません。そんなところを9000後継機に満たせてもらえたらと。
Oort
皆さんどのように考えているのか知りたいので、野生動物以外のベストカメラの情報も出て来ると楽しそうです。
ZはD500のような機種が出て来たら、400mmf4.5と800mmf6.3と組み合わせて使うと楽しそうですね。
ほっじす
無差別級になるとやはりZ9とハチロクサンの名前が出てきますね。あれだけ出遅れたと言われたZマウントですが、昨今の望遠域では他社より充実している印象ですね
ホワイト
ニコンの場合は、D500のZマウント版が出てからでしょうね。
未だに根強いDシリーズユーザー居ますから。
中にはZ9を全く評価しない人もいるほど。
移行期なので、まあ混沌とした状況なのは仕方無いかと。
自分が何も機材ない立場で、コスパ重視で選ぶならキヤノンですね。
いがぐり
とにかく、プリキャプチャの類の「シャッターボタンを押す1秒あたり前まで遡って連写」という機能が強すぎますよね。
取りたいシーンを視認してからシャッターを押せばよいわけですから。
これがある機種に絞って考えても良いレベルの革新ではないでしょうか。
VrMr
近所のお城や公園に出かけた時野鳥撮りのニコンのP900/950/1000系をよく見かけました。レンズが良いのでセンサーや画像エンジンを強化すればまだまだ用途は残っていくと思います。
変な言い方ですが最近のニコンはなんだか超望遠レンズが撒き餌になっている感すらあります。1000/3000ドルクラスのボディは来年は今年以上に盛り上がりそうですね。
豆腐
確かにZ9はニコンのフラッグシップとして素晴らしい性能と視認性、バッテリーの持ちを実現していますね。
ライバル機のソニーα1やキヤノンR3に比べ、今のご時世を考えたらかなりコスパの良い機種ですし、気がつけばニコンの超望遠レンズのラインナップもかなりのもの。
発売後もアプデを繰り返し、多くのフォトグラファーが虜となるには十分。
在庫があればあるだけ売れるのはどのメーカーも同じでしょうが、ニコンのz9も例に漏れず売れ続けることでしょう。
ただz9Jr.としてz6、7の後継機あたりはライバル層も厚いですし、急いでもらいたいですね。
kenken
G9にオリの12-200とパナライカの100-400の組み合わせは機動性抜群。35換算800mmの手持ちなんて一昔前には考えも及びませんでした。普段は12-200でほとんど事足りますし、咄嗟のシャッターチャンスを逃さないのが何よりです。ただボディーとレンズのDual I.S.がオリとパナに互換性がないのがなんとも残念。Em1Ⅲも手に入れましたが、100-400のためにG9を手放せません。
9210
α1とヨンニッパを使っています。ニコンが羨ましいのは、テレコン内蔵ですね。そして、縦グリ一体も一長一短ですが、防塵防滴では有利。屋外で天候が悪くても使いますから、こも2点は羨ましい。
ただ、AFはα1の方が良さげ。なので乗り換えません。でも、ソニーも超望遠で次の一手が欲しいです。
まる
望遠がないないと言われていたのに、いつの間にか「望遠のニコンZ」と言われるようになったんですね。週末にZ400mm f/4.5 VR Sを使う機会がありました。最新ファームのZ9との組み合わせだとAFも早く、被写体を認識してバシバシ合焦しました。これは欲しくなります。
みなさん書いておられますが、この恩恵を受けられるボディが現状Z9だけなので、Z9傾斜生産方式の影響か部品逼迫かはともかくミドル機種にも早く展開してほしいですね。