シグマ「50mm F2 DG DN Contemporary」はこのクラスのAFレンズではベストの性能

SonyAlphaBlogに、昨日発表されたシグマの新しい標準単焦点レンズ「50mm F2 DG DN Contemporary」のレビューが掲載されています。

Sigma 50mm F2 DG DN

  • 鏡筒は総金属製で、シグマのArtシリーズやソニーGMシリーズよりも高品質で、ツァイスのレガシーレンズやフォクトレンダーのAPO LANTHARシリーズのような品質に感じられる。
  • 絞りリングを搭載しているが、クリックレスにする機能は残念ながら搭載されていない。フォーカスリングは細いが十分な大きさで、正確なマニュアルフォーカスが可能だ。
  • AFは、スチルでも動画でも静かで非常に速く正確だ。瞳AF、トラッキングAFは完璧に動作する。

  • 解像力テストはα7R IVで行った。中央は開放から既にとても良好な解像力で、F2.8で素晴らしい解像力になる。隅は中央と同じくらい良好だ。解像力はこのような軽量コンパクトなレンズとしては素晴らしいものだ。

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  • 遠景では、中央から隅まで非常に一貫した結果だ。F2からF2.8に絞ると画面全域で素晴らしい結果が、F4に絞ると際立った結果が得られる。
  • 人物の撮影では極めてシャープで(F4でたぶんシャープすぎるだろう)、肌の描写はとても優れており素晴らしい結果だ。
  • 歪曲は穏やかだ。周辺光量落ちはF2では目立つが、F4では非常に少なくなる。
  • 倍率色収差と軸上色収差は少ないが見られる。
  • フレア耐性は良好だ。光芒は現れるがもっとくっきりとして欲しい。
  • 玉ボケはとても良好で、最短撮影距離ではF2でも十分な大きさのボケが得られる。玉ボケは絞っても円形が維持されている。後ボケは柔らかく素敵だ。
  • 色再現は自然で非常に良い。
  • 動画ではAFはとても上手く動作し、フォーカスブリージングはほどほどだ。

  • 他のレンズとの比較では、解像力はF2クラスレンズの中では、シグマはトップクラスで、唯一フォクとレンダーAPO LANTHAR 50mm F2がシグマよりもシャープだが、このレンズはMFレンズだ。50mm F1.4のレンズではシグマの50mm F1.4 DG DN Artのように50mm F2 DG DNよりも優れているものがある。サムヤンの50mm F1.4 AF IIは中央は優れているが、隅はシグマに劣っている。

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  • 歪曲は他のレンズと大きな違いはなく、周辺光量落ちも差別化要因とはならない。色収差はViltrox 50mm F1.8が最も大きく、逆光耐性はYongnuo YN 50mm F1.8S が最も劣っている。シグマは全体的にベストだ。
  • ボケの比較では、シグマ、サムヤン、Yongnuoが優れており、ソニー50mm F1.8は少しうるさい。
  • 色再現はほとんどのレンズで非常に良好だが、ソニー50mm F1.8がここでは最も劣っている。
  • 動画ではクリックレスの絞りリングを持ち、フォーカスブリージングが少ないViltroxがベストだ。

  • シグマは全てのカテゴリで優秀で、50mm F2のAFレンズとしてはベストだ。軽量コンパクトで鏡筒は非常に良い出来で、クリック感のある絞りリングはとても楽しめる。光学系はF2からとても良好な画質で、F2.8では画面全域で優れた画質になる。更に性能を求めるならF1.4のレンズを検討するといいだろう。大いに推奨。

 

シグマの50mm F2 DG DNはコンパクトなレンズですが、開放から良好な解像力で、色収差も良くに補正されており、性能面では全く問題なさそうですね。ライバルとの比較ではコシナのAPO LANTHAR 50mm F2には及びませんが、AFレンズの中はトップの性能となっています。ボケもF2クラスのレンズとしてはなかなか綺麗という印象です。