キヤノン「RF100-300mm F2.8 L IS USM」は価格に納得できるなら最高の望遠ズーム

Photography BLOGに、キヤノンの大口径超望遠ズーム「RF100-300mm F2.8 L IS USM」のレビューが掲載されています。

Canon RF 100-300mm F2.8L IS USM Review

  • 重さは2590g、大きさは32.cmで意気地のない人には向かないレンズだ。インナーズームなのでズーミングで鏡筒は伸びない。テストはEOS R5で行ったが、バッテリーグリップを装着すると更にバランスが良くなる。
  • 鏡筒は信じられないほどしっかりとした造りで防塵防滴なので、あらゆる条件下で使えるという自信を持てる。
  • ズームリングはとてもしっかりしていて高品質に感じられる。しかし、ズームリングを回した時の音は大きく、独特の金属音がする。この音は、使い込めば小さくなるかもしれない。
  • フォーカスリングは十分な重さがあり、正確なフォーカスの微調整を行うことができる。
  • レンズの先の方には白いリングがあり、各種設定に素早くアクセスできる。このリングはカチカチと音が鳴るので動画ではあまり役に立たない。
  • AFは非常に速く、ほぼ全てのケースで正確だった。EOS R5との組み合わせでの的中率は非常に高く、動体撮影で正確な瞬間を捉えるのに理想的なレンズだ。AFの作動音は非常に静かで動画撮影にも最適だ。
  • 前玉はフォーカシングやズーミングで動かないので、フィルターの使用も容易だが、フィルター径は112mmとかなり大きい。
  • フードは高品質なものが同梱されている。このフードは逆向きにつけて簡単に収納できる。

  • 色収差は極めて良く補正されており、色ズレが発生した作例を見つけるのは非常に困難だ。色収差は非常に印象的な性能だ。
  • 周辺光量落ちは、100mm開放では少し見られ、白い壁の撮影では目に付くが、通常の被写体ではそれほど目立たない。300mmでは周辺光量落ちはかなり少なくなる。また、ズーム域にかかわらずF5.6まで絞ると、周辺光量落ちはほとんど解消する。
  • 歪曲はRAWでは100mmでは若干のタル型で、300mmはかなり強い糸巻き型が見られるが、JPEGでは自動補正され、ほとんど歪曲は見られない。
  • 明るく高品質のレンズなので素晴らしいボケを期待していたが、その期待を裏切られることはなかった。
  • 100mmの(実写テストの)解像力はF2.8からF16まで高い状態を維持しているが、F22では回折の影響が見られる。周辺部はF4~F11で最もシャープになるが、中央ほどシャープではない。(※135mm、200mm、300mmも同じ結果)
  • キヤノンは人気のEF300mm F2.8L IS II USMをRFマウントでは大胆に3倍ズームに変更し、画質に妥協することなくこれを実現している。RF100-300mm F2.8 L IS USMはキヤノンの技術の頂点を示すレンズだが、高い価格と大きさで間違いなくニッチなレンズになるだろう。
  • 画質はズーム全域、画面全域で実にシャープだ。望遠端の短いRF70-200mm F2.8L IS USMや暗いRF100-500mm F4.5-7.1Lと比較するとRF100-300mm F2.8Lは本当に便利なレンズだ。また、テレコン使用時は実写では画質の劣化は非常に少ない。このレンズは手持ちで快適に使用できるが、2.6キロの重さなので、短時間しか使用できない。一脚で使うのが理にかなっているだろう。
  • 注意点はズーム機構のノイズが大きいことと、112mmのフロントフィルターが高価なこと、フォーカスホールドボタンに手が届きにくいこと、三脚座が取り外しできずアルカスイス非対応なことだ。
  • このレンズはプロ用で、ハイアマにはRF70-200mm F2.8LやRF100-500mm F4.5-7.1Lが理に適ったレンズだが、価格に納得できるのなら、このレンズは間違いなくキヤノンで最高の望遠ズームで、テスト用のレンズを返却したくない1本だ。

 

非常に高価なレンズなので、さすがに鏡筒の造りやAF性能、画質ともに申し分のない出来のようですね。サンニッパと比べると少し大きいですが、なんとか手持ちで振り回せる大きさ重さに収まっているので機動力は十分高そうです。ズームリングを回した時の音が大きいのは少々気になるところですが、動画メインに人でなければあまり気にする必要はなさそうですね。