カメラの市場は非常に好調(ソニーG社長)

ニュースイッチ(日刊工業新聞)に最近のカメラ需要に関する記事が掲載されています。

「非常に好調」(ソニーG社長)...デジカメ市場に中国需要の追い風

  • 中国でカメラ需要の回復が鮮明だ。CIPAがまとめたデジタルカメラの出荷実績によると、2023年上期の中国向け出荷額は欧州や米州などを上回った。コロナ禍に伴う外出機会の制限が緩和され始めたことなどを背景に、国内各社のカメラ事業の業績も好調に推移している。
  • 日本国内はもちろん、海外での制限緩和は、国内カメラ各社の業績に追い風となっている。富士フイルムホールディングスの国内外合わせたデジタルカメラの売り上げは「(前年同期比で)6割以上伸びた」(後藤禎一社長)。24年3月期見通しでは、イメージング事業の売上高、営業利益をともに上方修正した。
  • ニコンもミラーレスカメラの好調な販売を受け、24年3月期連結業績予想の売上高を上方修正。徳成旨亮取締役専務執行役員は「中国市場はけん引役となっている」とした上で「嗜好品であるカメラに関してマーケット全体が伸びている」と手応えを示す。
  • ソニーグループも「カメラの市場は非常に好調」(十時裕樹社長)。特に中国やアジアでの実売が堅調だという。ただ、ハードウエア事業において欧米を中心とした景気の減速などを懸念。中国での景気後退については「テレビ、スマートフォンは影響を受けやすい」(十時社長)としており、カメラに波及する可能性は考えられそうだ。
  • キヤノンのカメラ販売も好調に推移する。一般消費者向けのミラーレスカメラと監視用カメラを含めたイメージング事業の1-6月の売上高の伸び率は、国内が前年同期比13.5%増、海外が同15.1%増だった。
  • 外出機会の増加により、旅行など外出先で使う機会が多いカメラの需要の伸びは期待できる。ただ、国内外での景気減速に伴う個人消費の落ち込みがカメラ需要にも波及する懸念は拭えない。

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2023年上期のカメラの出荷額はコロナ禍前の2019年を大きく上回っており、カメラ市場は回復が鮮明ですね。カメラメーカー各社とも大きくカメラ事業の売上を伸ばしているようです。ただ、カメラ市場の回復は中国の需要増によるところが大きいということなので、今後、中国の不動産バブル崩壊による景気低迷がカメラの売上に影響しないか少々心配ですね。