CIPAが2023年のデジタルカメラの出荷実績と2024年の出荷見通しを公開しています。
2023 年デジタルカメラ出荷実績
- 2023 年(1~12 月累計)のデジタルカメラ総出荷実績は 7,720,505 台、前年比 96.4%となった。しかしながら、総出荷の 78%を占める「レンズ交換式デジタルカメラ」は 5,998,913 台、前年比 101.2%、更には「レンズ交換式」の 81%を占める主力中の主力、「ミラーレス」は 4,832,813台、118.6%に達した。
- 「ミラーレス」はすべての地域が前年比 100%を超えたが、デジタルカメラ合計としては地域によってはっきりとしたコントラストが表れた。「日本向け」98.1%、「アジア向け(日本・中国以外)」98.2%、「欧州向け」80.8%、「米州向け」94.3%。これに対して、「中国向け」124.7%、「その他地域向け」104.0%。中国は、2023 年における経済全般の動向としては不調を報じられる局面もあったが、ことデジタルカメラに関しては絶好調に推移した。
- デジタルカメラ全体としては前年に届かなかったが、カテゴリー別では「ミラーレス」の人気に陰りが見えないこと、地域別でも「中国向け」を筆頭に勢いを増す地域が存在することを特筆したい。
- 交換レンズ総出荷は、9,638,752 本、前年比 99.1%。微減とはなったが、「レンズ交換式デジタルカメラ」の 1.6 倍を超えており、デジタルカメラの表現の幅を担うもう一つの主力商材としての存在感を引き続き示した。
2024 年出荷見通し
- 2024 年(1~12 月累計)のデジタルカメラ総出荷は、741 万台、前年比 96.0%、内「日本向け」86 万台、94.5%、「日本向け以外」655 万台、96.2%と見通した。タイプ別では、「レンズ交換式デジタルカメラ」は 589 万台、98.2%、内「日本向け」51 万台、98.1%、「日本向け以外」538 万台、98.2%、「レンズ一体型デジタルカメラ」は 152 万台、前年比 88.4%、内「日本向け」35 万台、89.7%、「日本向け以外」117 万台、88.0%と見
通した。 - 交換レンズは、957 万本、前年比 99.3%、内「日本向け」103 万本、100.0%、「日本向け以外」854 万本、99.3%と見通した。
- 2023 年は年末にかけて低めに振れる展開となったこともあって強気とはいえない「見通し」となったが、デジタルカメラは「おそと需要」「おでかけ需要」と密接に結び付く商材。脱コロナが進む昨今の情勢との連動を更に期待したい。
2024年のデジタルカメラの出荷見通しは2023年の96.0%とやや弱気の見通しですが、ここ数年は、以前のような急激な市場の縮小から横ばいに近い状態に変わりましたね。今後、カメラ市場は底を打って再び拡大するのか、横ばい状態が続くのか、じわじわと縮小するのか先行きが気になるところですね。
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