phototrendにタムロンの新しいマクロレンズ「90mm F/2.8 Di III MACRO VXD」のレビューが掲載されています。
・Test Tamron 90 mm f/2,8 Di III Macro VXD
- フォーカスリングは前モデルと比べてわずかに細くなったが、動きは非常に滑らかで使いやすさは変わらない。フォーカスリングは電子式で距離目盛りは無い。
- 画質のテストは4500万画素のZ8で行った。中央は開放から非常に優れた解像力で、絞ってもわずかに改善するだけだ。解像感はF13から落ち始める。周辺はF4から最高の性能が発揮され、全絞りの範囲で模範的な均一性が得られる。このレンズは高解像度センサーにも対応できる。
- このレンズの画像はコントラストが非常に高く、とても心地よい。
- 絞りは一眼レフバージョンはF32まで絞れたが、このレンズではF16までしか絞れない。
- 周辺光量落ちは開放からF5.6まで見られるが、自動補正を使えばあまり気にならない。自動補正を解除すると、開放とF4では周辺部がはっきりと暗くなるが、F4.5-F5で改善し、F6.3で解消する。等倍撮影では周辺光量落ちはほどんど見られない。
- 歪曲はまったく気付かない。色収差も4枚のLDレンズのおかげで目に見えない。
- ボケは玉ボケに年輪が見られず等倍では非常に大きく心地よいボケが得られる。開放付近では周辺部で少し口径食が見られる。ただし、ポートレートなどの用途で使用する場合は背景の要素が目につき、85mm F1.4のポートレートレンズをF2.8と絞った時と比べると、背景のボケはそれほど柔らかくはない。ポートレートの撮影では綺麗な背景を見つける必要があり、無地の背景が理想的だ。
- AFはVXDの採用で、一眼レフ用の90mmマクロと比べて大幅に進歩している。等倍域でもAFは非常に速く正確にピントを合わせることができる。このAF速度には本当に驚いた。作動音は鏡筒に耳を当てない限りほとんど聞こえず、時々MFモードになっているではないかと思った。
- フォーカスブリージングは非常によく抑えられており、クローズアップ撮影を好む映像制作者に適している。
- 唯一のマイナス点は手ブレ補正が内蔵されていないことで、確かに現在のニコンやソニーのボディの多くはIBISを搭載しているが、手持ちのマクロ撮影をするのなら手ブレ補正がないことが気になるかもしれない。
- ニコンZ MC105mm f/2.8 S VRと比べるとZは手ブレ補正という大きなメリットがあるが、一方で、AFのレスポンスは少し劣り、少し大きい。
- シグマ105mm F2.8 DG DN Macro Artは開放から非常に優れた光学性能で、鏡筒も良く出来ているが、手ブレ補正は非搭載で重い。
- ソニーFE90mm F2.8 Macro G OSS は手ブレ補正と602gの軽さという2つのメリットがあるが、光学性能は古さが見られ、AFも上記のレンズには劣る。
- タムロン90mm F/2.8 はクローズアップ撮影やポートレート、さらに風景撮影で写真家の期待に応える多用途のレンズで、最新の高画素機に適している。しかし、手持ちのマクロ撮影をする人には手ブレ補正の非搭載はデメリットになるかもしれない。このレンズは高性能かつ手頃な価格のマクロを探している人には優れた選択肢で、まったく躊躇することなく推奨する。
- 良い点:優れた画質、パワフルで静かなAF、軽量コンパクト、カスタマイズオプション、非常にハイコストパフォーマンス。
- 悪い点:手ブレ補正非搭載、開放時の周辺光量落ち、ポートレートではボケが少しうるさい。
タムロンの新しい90mmマクロは解像力や色収差、歪曲などは非常に優れていて、周辺光量落ちは若干見られるものの申し分のない光学性能と言ってよさそうです。ボケに関しては以前に取り上げたPetaPixelのレビューと同じような評価で、マクロ域では非常に心地よい一方でボケが小さくなるポートレートの撮影では少しうるさく背景を選ぶという評価になっています。
シュワシュワ
先日の PetaPixel の記事もそうでしたが、背景に樹木などがあるとボケと言うよりブレという感じがちょっとします
SonyAlphaBlog の記事では玉ボケは美しく良いですが、得手不得手があるのかな?
拡大してみなければそう悪くはないかもですが、ポートレート向きも謳うだけに気になる点ですね