キヤノン「RF24mm F1.4 L VCM」の解像力は少々期待外れ

DigitalCameraWorldに、キヤノンの新しい大口径広角単焦点レンズ「RF24mm F1.4 L VCM」の初期レビューが掲載されています。

Hands-on Canon RF 24mm f/1.4L VCM review

  • サイズはRF35mm F1.4L、RF50mm F1.4Lと同じで、フィルター径も同じだ。英国では3つのレンズの価格も同じだ。サイズが同一なのはジンバルを使用する動画撮影でバランス調整が最小限で済むため非常に便利だ。
  • 絞りリングは電子式で、スチルではEOS R1とEOS R5 Mark IIでしか機能しないが、キヤノンは将来的には主要なカメラで使用できるようにしたいと考えている。
  • AFは極めて速くキビキビ動く。フォーカスリングは電子式で多くの場合問題はないが、24mmはストリート写真に最適な焦点距離なので、ゾーンフォーカスできるように距離目盛り付きの物理的なフォーカスリングがあるのが望ましい。
  • テストはプリプロダクションモデルで行ったが、JEPGとRAWでかなり大きな違いがあり、RAWではイメージサークルが十分な大きさでないため隅に深刻なケラレがあり、レンズプロファイルによる補正(※歪曲補正による隅の切り取り)が絶対不可欠だ。これは私が好きでない手法だ。
  • 逆光耐性は直射日光下でのテストはできなかったが、キヤノン提供の画像では問題はないようだ。
  • 全体的な解像力は少々期待外れだった。開放時だけでなく、F8のような中程度まで絞ったときでさえ、最高にシャープなレンズというわけではなかった。
  • ボケはキヤノン提供の画像では玉ボケに年輪ボケが見られた。これは、昼間の実写テストでは確認できなかったが、今後のテストで更に詳しく調べる予定だ。
  • 最短撮影距離がわずか24cmなのでクローズアップ撮影を楽しめる。

  • RF24mm F1.4 L VCMは動画用としては最高のレンズで、スチルよりも動画に向いているように感じる。もう少しシャープで、電子補正に依存しない設計なら良かったと思う。これは動画用としては問題ないが、スチルを撮りたい人には問題になるかもしれない。テストしたレンズはベータ版なので、製品版では画質が変わる可能性があることを強調しておきたい。
  • 良い点:小型軽量、防塵防滴、他のハイブリッドレンズと同じサイズ、明るい超広角、速く静かなAF。
  • 短所:高価、絞りリングがスチルでの使用が限定される、フォーカスリングと絞りリングが電子式。

 

このサイトのRF50mm F1.4 L VCMのインプレは非常に高い評価でしたが、RF24mm F1.4 L VCMは解像力があまり高くなく、また電子補正に強く依存しているようで、今ひとつパッとしない評価となっていますね。レビュアーは、テストレンズがプリプロダクションモデルのため、レンズの調整不足を疑っているようですが、製品版ではどうなることでしょうか。