ソニー「FE 400-800mm F6.3-8 G OSS」は残念な解像力だが、これは品質のばらつきが原因かもしれない

SonyAlphaBlogに、ソニーの新しい超望遠ズーム「FE 800mm F6.3-8 G OSS」のレビューが掲載されています。

Sony FE 400-800mm F6.3-8 G OSS

  • このレンズはインナーズームで大きく重いので、収納には大きなバッグが必要になる。
  • 鏡筒の造りとエルゴノミクスは優れている。
  • 三脚座は他のソニー製品同様にアルカスイス互換ではなく、取り外しは200-600mmのように簡単ではなく、ネジを緩める必要がある。
  • 手ブレ補正は役立つがそれほど優れているわけではない。
  • AFは極めて速く正確で、連写でも問題はない。瞳AF/トラッキングは非常に上手く機能する。2倍のテレコン使用時のF16の絞り値でもAFは非常に良好に動く。

  • 解像力テストは61MPのα7R Vで行った。全体的な解像力はとても残念なもので、(中央は)good(良好)の値が位置弾絞ってvery good(とても良好)に向上するだけだ。この結果は他のYouTuberのテスト結果と一致しないが、これは彼らはソニーからレンズを提供されているが、私は小売店からレンズを入手しており、Gのズームレンズのばらつきを示す好例だろう。FE200-600mmもばらつきが大きく、3本中2本がAverage(平均)からgood(良好)、1本がvery goodという結果だった。GMズームの品質は遥かに安定している。

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  • 遠景のテスト:全体的に良好で、1段絞るととても良好になる。撮影には一脚を使用しても速いシャッタースピードが必要だ。
  • 周辺光量落ちは小さい。
  • 歪曲は中程度の糸巻き型。
  • 逆光耐性は良好だ。
  • 光条は簡単には出せない。
  • 玉ボケは非常に優れており、背景のボケも柔らかく素敵だ。
  • 色再現性は非常に良好だ。
  • コントラストは良好だ。
  • 動画では非常に良好な結果が得られたが、安定した動画を制作するには三脚が必須だ。フォーカスブリージングは目に見えない。

  • ソニーFE200-600mm F5.6-6.3、タムロン150-500mm F/5-6.7 Di III VC VXD、シグマ150-600mm F5-6.3 DG DNとの比較:解像力はソニーFE200-600mmがトップで、シグマ150-600mmがそれに続く。FE400-800mmはそれほど素晴らしいものではなかった。

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  • ボケはFE400-800mmが玉ボケ、後ボケともにトップだ。
  • AFはソニーのレンズが少し優れている。
  • 全体的にソニーFE200-600mmが優れたレンズで、シグマ150-600mmはより安価な代替品だ。

  • 結論:FE400-800mm F63.-8 G OSSは大きく重いレンズで、エルゴノミクスや鏡筒の造り、ボケ、AFは素晴らしいが、入手した個体の解像力は少々残念なものだった。他のレビューを見ると解像力は、ソニーから直接提供されたレンズの方が優れている。これはGズームの品質のばらつきが大きいことを示している。FE200-600mmとシグマ150-600mmはより低価格でより優れた性能だ。FE400-800mと同じ価格帯ではシグマ500mm F5.6 DG DN OSの方が遥かに優れている。

 

FE400-800mm F6.3-8 G OSSのテスト結果は解像力に関しては芳しくないもので、FE200-600mmにかなり劣る結果となっています。レビュアーはこれは製品の個体差が原因だと述べているので、当たりの個体ならもっと性能が出る可能性はありそうですね。

解像力以外の収差や逆光耐性、AF性能、フォーカスブリージング等は優れた結果で、解像力以外の点では申し分のない性能と言ってよさそうです。解像力は、できれば別の個体で再テストを行って欲しいところですね。