フルサイズFoveonの技術開発は最終段階に入っている

DPReviewに、シグマの山木和人社長のインタビューが掲載されています。

A conversation with Sigma CEO Kazuto Yamaki: Still committed to Foveon

  • (カメラ業界の展望について)
    カメラ市場はここ数年、金額の面で成長を続けている。2012年~2013年頃の市場規模と比べると、台数は約3分の1だが、金額はほぼ同じで、平均単価は当時と比べて3倍になっている。私が懸念しているのはカメラやレンズを購入する人の数が減っているということだ。メーカー側のイノベーションがなければ市場の成長を支えることができない。イノベーションがあれば、人々は戻ってきて、もっと多くのカメラを購入するようになるだろう。

  • (RFマウントとZマウントのAPS-Cレンズの市場の反応について)
    大変素晴らしい反応があった。特にRFマウントは多くの注文があり、顧客から非常に好評を得ている。カメラの価格は懸念事項で、そのため、手頃な価格のAPS-Cカメラには将来性があるはずだ。APS-Cカメラには、レンズを大幅に小型化できるという大きなメリットもある。

  • (SIGMA BFについて)
    このカメラのメニューシステムはゼロから作り上げたもので本当に良く出来ており、ユーザーインターフェースはかなり優れていると思うが、最初から完璧というわけにはいかないので、ユーザーの反応を見て更に改良する必要があると考えている。「カメラはシンプルで使いやすく楽しい」がBFのコンセプトだ。

  • (フルサイズFoveonについて)
    もちろん開発は続けている。我々は日本の大学と共同プロジェクトで開発を行っている。日本の大学の研究者、教授と一緒にFoveonの開発に取り組んできた。プロジェクトを米国から日本に持ち込んだ後、ゼロから開発を始めなければならなかった。開発には技術開発と製品開発の2つの段階があり、技術開発に予想以上の時間がかかった。試作品を作るたびに何らかの問題が見つかり、そのたびにそれを修正している。そして今、技術開発はほぼ最終段階に入っている。技術開発がすべてが完了したら、製品開発に取り掛かる。

 

フルサイズFoveonは「技術開発はほぼ最終段階に入っている」とのことなので、開発は着実に進んではいるようですね。とは言え、まだ製品開発は始まっていない段階なので、近日中のフルサイズFoveon搭載機の発表は期待しない方がよさそうです。

レンズに関しては、RFマウントのAPS-Cレンズが特に好調のようで、今後もRFマウントは新レンズの素早い投入が期待できそうです。今回の山木氏のコメントから、今度、シグマはAPS-C製品に力を入れていきそうな雰囲気ですね。