パナソニックのLマウントレンズはベストバランスの軽量コンパクトなシステムを目指す

phototrendに、パナソニック映像事業本部長のインタビューが掲載されています。

Interview Panasonic CP+ 2025

  • (28-200mmや100mmマクロなどの非常にコンパクトなレンズがラインナップされているが、24-70mmや70-200mmなど更に多くのレンズを小型化する予定はあるのか?)
    詳細は言えないが、今後の製品でも性能と大きさのベストバランスを追求し、軽量コンパクトのシステムを目指していく。

  • (パナソニックのカメラのターゲットは依然としてハイブリッドコンテンツのクリエイターなのか?)
    主なターゲットは依然として写真とビデオのハイブリッド コンテンツの制作者だ。しかし、クリエイターは多様化しており、我々が考えているターゲットは大きく分けて以下の3つに分類できる。

    - 動画とスチルの両方を扱うハイブリッドクリエイター。
    - 動画制作、ライブストリーミングなど、プロとハイアマの中間に位置するクリエイター。
    - 創造性を重視し新しいカメラの将来的な需要をもたらす新しいSNSユーザー。

  • (投資と研究開発の点でフルサイズとm4/3はどの程度の割合なのか? 長期的に見て小型センサーにはまだ居場所はあるのか?)
    当社の戦略は異なる特徴を持つフルサイズとm4/3の2マウントで、クリエイターの多様なニーズに応えることだ。我々は両方のシステム開発を行っていく。長期的には両方のシステムを改善し、優れた表現力を求める人にはフルサイズを、機動性とスピードを求める人にはm4/3を提供していきたいと思っている。

  • (AFの今後の展開は?)
    被写体認識や追尾性能にはまだ改善の余地があると思う。今後もAIを活用してAFを進化させていく。

  • (LUMIX Labの中期ビジョンを教えて欲しい)
    スマートフォンとカメラのシームレスな連携によるシームレスなコンテンツ共有と、リアルタイムLUTによる多彩なカラーの映像作りの楽しさという2つの軸でアプリを進化させ、「編集せずに撮って共有する」というメッセージを発信していく。

  • (積層型センサーの採用は期待できる?)
    今後のモデルに関しては言えないが、市場のニーズを踏まえながら検討していく。

  • (フルサイズコンパクト市場への参入はあるのか?)
    昨年、当社はレンズ一体型のコンパクトカメラ「FZ82D」「TZ99」の2機種を発売した。今後は、m4/3やフルサイズと言ったより大型センサーを搭載したカメラが、クリエイターから一定の支持を得るようになると思う。レンズ一体型コンパクトカメラの人気が高まっているので、このカテゴリのユーザーのニーズを考えていきたいと思う。

  • (ライカSL3-SはLUMIXチームとの提携で開発された? またQ3のレンズはパナソニック設計という話は本当か?)
    ライカ製品についてはコメントできない。L2テクノロジーの共同開発はしているが、各製品の開発は両社で個別に行っている。

  • (今後数年のパナソニックの最大の技術的な課題は?)
    表現力の向上とワークフローの効率化が我々の技術進化のキーワードだ。これを実現するための大きな技術課題として、AI技術の進化と光学技術の洗練を設定し、開発に取り組んでいる。優れた写真や映像コンテンツを簡単に作成するための有効な手段としてAIの開発を加速させていく。

 

パナソニックの28-200mmや100mmマクロ、180-40mmなどのレンズはフルサイズ用のレンズとしては驚くほど小型軽量で、訴求力の高いレンズですが、LUMIX Sでは今後も同じようなコンパクトなレンズの登場に期待できそうですね。また、今後の技術的な進化はAI関連の技術が中心になりそうな雰囲気ですね。