シグマ「300-600mm F4 DG OS Sports」の解像力には非常に感心した

PetaPixelに、シグマの新しい超望遠ズーム「300-600mm F4 DG OS Sports」のレビューが掲載されています。

･Sigma 300-600mm f/4 DG OS Sports Review: Way More for Way Less

  • 鏡筒は必要なすべての操作部が搭載されており、造りの良さは、ソニー、ニコン、キヤノンなどの600mm F4に引けを取らない。
  • AFは強力なリニアモーターのおかげで、野生動物やスポーツなどの撮影でもまったく問題はない。被写体検出も問題なく動作するが、（Eマウントでは）連写は15コマ/秒に制限される。
  • このレンズの大きな欠点は140オンス（3985g）を超える重さで、これは他社の600mm F4よりもかなり重い。手持ちでは非常に負担が大きいので一脚が必要になる。しかし、ズームの便利さを考えれば重さは妥当な妥協点だと思う。

  • 逆光耐性はフードなしで太陽に向かって撮影した場合、コントラストは良好に維持されているが、太陽と反対側の隅に若干のゴーストが発生する。F11に絞り込むとゴーストはかなり深刻になり、画面全体に緑色の大きなゴーストが発生する。このレンズはかならずフードを装着するべきだ。
  • ボケは玉ボケにバブルボケが見られるが、それ以外は非常に綺麗だ。600mmの単焦点レンズのボケと比べると若干硬さがあるが、それは比べた場合にのみに目立つ程度だ。
  • ディテールと解像力には非常に感心した。開放時でも絞り込んだ場合でも、焦点距離にかかわらず、このレンズは十分な解像力だ。使用したくない焦点距離が無いので、あらゆる場面で役立つレンズだ。野生動物やスポーツ写真家なら、このレンズの開放からの高い描写力に他の単焦点レンズと比較したとしても感銘を受けることだろう。

  • Eマウントでは連写が15コマ/秒に制限されるが、トラッキングAFは問題なく動作し、15コマ/秒あれば多くの写真家にとっては十分だろう。しかし、テレコンが使えないので、これがEマウントでこのレンズを購入するときの最大のデメリットになるかもしれない。
  • Lマウントでは連写の制限はなくテレコンも使用できるが、シグマ、ライカ、パナソニックのカメラはスポーツや野生動物の撮影に最適とは言いにくく、この種の撮影でのAFに関しては、Eマウント機の方が遥かに信頼性が高いと感じる。このレンズがニコンやキヤノンのマウントで使えると良いのだが。
  • FE600mm F4 GMは優れた選択肢だが、シグマより遥かに高価で、シグマはこの驚くべき価格こそが真の魅力だ。Lマウントにはシグマ300-600mm F4の代替となるようなレンズはない。
  • このレンズを購入するべきだろうか？ イエスだ。このレンズはわずかな妥協だけで（600mm F4の単焦点より）遥かに安い価格を実現している。本格的な野生動物やアクションを撮る写真家ならこのレンズをじっくりと検討するべきだ。

　

シグマ300-600mm F4 DG OSはカメラメーカー製の600mm F4よりも大幅に安い価格ながら、解像力やディーテールでは600mm F4にそれほど負けない性能を実現しているようで、コストパフォーマンスはかなりよさそうです。

ただ、600mm F4の単焦点に比べると大きく重いので、手持ちで長時間振り回したい方には向かないかもしれませんね。また、スポーツや野鳥などの撮影で使うことが多いカテゴリのレンズなので、Eマウントでは連写とテレコンの制限がやはり気になるところです。