ソニー「RX1R III」の登場で「α7CR」が再評価されている

PetaPixlelに、ソニー「RX1RIII」と「α7CR」に関する意見記事が掲載されています。

Does the Sony RX1R III Make the a7CR More Compelling?

  • 2023年8月にソニーが a7C II と共に a7CRを発表した際には、この高解像度カメラはあまり注目されなかった。しかし、長らく待ち望まれていた高級コンパクトカメラ「RX1R III」の発表によって、a7CR が再評価され始めている。それは当然のことだ。

    RX1R III を何年も待ち続けた多くの写真家にとって、その登場は賛否両論だ。魅力的な点も多いが、$5,099という価格は、PetaPixelのスタッフを含め、多くの写真家に「本当に待った甲斐があったのか?」と疑問を抱かせている。

    では、同じ6100万画素センサーと、ソニーの優れたAIオートフォーカス技術を備えた、より安価なカメラがあったらどうだろう? 実は、それこそが約2年前から静かに販売されている「Sony a7CR」なのだ。

    a7CR は発表当時はあまり話題にならなかったが、この$3,000のコンパクトなカメラは、RX1R III と同等の多くの利点があり、さらに独自の強みも備えている。

    大きさ重さでは RX1R III に軍配が上がるが、その小型化には妥協もある。RX1R III の背面ディスプレイは固定で、a7CR はバリアングルだ。また、RX1R III にはIBISが搭載されておらず、a7CR はこれを備えている。

    これは、RX1R III に搭載された古いツァイス35mm F2の設計が影響しており、イメージサークルに余裕がないためIBISを搭載できなかった。ソニーは約10年時間があったがこの問題を解決しなかった。

    35mm F2で6100万画素写真を撮るだけなら、a7CR に現代的なレンズを組み合わせた方が画質は上になる。また、24mmや50mmといった他の小型高性能レンズも活用できる。

    富士フイルムは、X100シリーズという固定レンズカメラを長年展開し、その後 X-E5 という交換レンズ式カメラを追加した。これはソニーとは逆の流れだ。X100VI に対する X-E5 の位置づけは、RX1R III に対する a7CR と非常に似ているが、興味深いのは、富士フイルムではレンズ交換式の方が価格が高いのに対し、ソニーではレンズ固定式(RX1R III)の方が高いという逆転現象が起きていることだ。

    結論:ソニーが a7CR を発表した際、それは a7R V のコンパクトで手頃な代替機としてだった。しかし、RX1R III の登場によって、a7CR の存在意義が再び注目されている。

    RX1R III に惹かれながらも、その$5,100という価格に尻込みしているなら、実はソニーは2年前にその答え(α7CR)を出していたのだ。ほとんど誰にも気づかれなかっただけで。

 

α7CRは大人気のα7CIIの影に隠れてあまり目立たない存在でしたが、RX1RIIIの価格がかなり高くなったことで、コストパフォーマンスに優れた6000万画素機として気になる存在になったのは確かですね。

とは言え、α7CRは実用品的な色合いがより強いので、趣味性の高いRX1RIIIを欲しいと思っている方が、安いから代わりにα7CRを購入しようとはならないような気もしますが、どうでしょうかね。