ソニーが新世代の裏面照射型センサー「積層型CMOSセンサー」を発表

ソニーが、RGBWコーデイング、HDRムービーなどの機能を搭載した新世代の積層型CMOSセンサーを発表しました。

カメラの進化を実現し続ける次世代の裏面照射型CMOSイメージセンサーを開発

  • ソニーは、次世代の裏面照射型CMOSイメージセンサーとして、積層型CMOSイメージセンサーを開発した。本イメージセンサーは、従来の裏面照射型CMOSイメージセンサーの支持基板の代わりに信号処理回路が形成されたチップを用い、その上に裏面照射型画素が形成された画素部分を重ね合わせた積層構造にすることで、カメラの進化に繋がる高画質化・高機能化・小型化を実現している。
  • 積層型CMOSイメージセンサーの主な特長
     - 高画質化・高機能化のために必要な大規模な信号処理回路の搭載
     - イメージセンサーのチップサイズの小型化
     - 高画質化に特化した製造プロセスの採用による画素部分のさらなる高画質化
     - 回路部分への先端プロセス採用による高速化・低消費電力化

新機能 「RGBWコーディング」 「HDRムービー」を開発

  • ソニーは、スマートフォンなどに向けて、暗いシーンでもノイズの少ない高画質撮影を可能とする当社独自の「RGBWコーディング」機能と、逆光でも色鮮やかな撮影を実現する独自の「HDR(ハイダイナミックレンジ)ムービー」機能を搭載したCMOSイメージセンサー2モデルを開発した。
  • 従来のRGB(赤/緑/青)画素にW(白)画素を加えた「RGBWコーディング」機能を搭載することで、高感度化を実現し、室内や夜景などの暗いシーンでもノイズの少ない高画質な撮影が可能となる。
  • 幅広いダイナミックレンジを実現する「HDRムービー」機能を搭載することで、逆光などの明暗差が大きいシーンでも色鮮やかな撮影が可能となる。本機能では、撮影時に一画面内で2種類の露出条件を設定し、それぞれの露出条件で得た画像情報に対し適切な信号処理を施す。

 

積層型CMOSセンサーでは回路部分が表面(受光部)に全く無いので、かなり高感度性能が良くなりそうですね。スマートフォンなどの小型センサー用の技術(今回製品化されるのは1/4インチと1/3.06インチ)のようですが、コンパクト用の1/2.3インチセンサーなどへの応用も期待できそうです。

また、RGBWコーディングとHDRムービーは、以前、特許が紹介されていた技術のようですね。特にHDR機能は可能なら大型センサーにも採用して欲しいところです。