キヤノンの品質がおろそかになる大きな要因が徹底したコスト管理

東洋経済オンラインにキヤノンのデジタル一眼の不良事故に関する記事の続編が掲載されています。

キヤノンの一眼レフで不良事故が多発する理由、製造請負依存の死角(下)

  • プラスチックのキズを隠すためにライターであぶる方法が非公式に共有されていたため、安岐事務所でボヤが発生。
  • 画像センサーの圧着プレートを表裏逆に付けてしまった大分事業所の女性は、リーダーから「そのまま流しても大丈夫」とアドバイスされたという。そこには最終製品の品質を気にする姿勢は見られない。
  • 「メイン工程であまりにも不良が多発したためマニュアルを作ったが、クリーンルームでは今でもマニュアルはない」とベテラン請負労働者は語る。
  • 現場に混乱を招き、品質がおろそかになる大きな要因がキヤノンの徹底したコスト管理
  • キヤノンが部材をギリギリの数しかくれないので、現場では常に何かしら足りない。キヤノン側に申請しても「不良在庫があるからそれを有効活用しろ」と言われる。
  • キヤノンも請負側も不良品の責任を取りたくないから、グレーゾーンの製品は通してしまうことが起こりがちになる。
  • 高コストの国内で製造を行いつつ、他社を凌駕する利益率を上げようとするキヤノンに無理はなかったか。相次ぐ製品不良が何らかの異常を告げているのは確か。

 

昨日の東洋経済オンラインの記事の続編ですが、前回に引き続きキヤノンにとってかなり厳しい内容になっていますね。

これだけを読むとキヤノンの管理体制はかなり酷いような印象を受けますが、他社の製造現場と比べて、実際にどの程度の違いがあるのかという点をもっと知りたいものです。

[関連記事]
キヤノンの一眼レフカメラは品質不良のオンパレードと言っていい