ニコンAF-S 70-300mm F4-5.6G VRは色収差がウィークポイント

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Nikon Nikkor AF-S 70-300 mm f/4.5-5.6G IF-ED VR - lens review

  • 鏡筒はキヤノンのEF 70-300mm ISと比べてより堅牢な作りで、ズームリングも大きく距離目盛りも省略されていない。フォーカスリングは同じくらいの大きさだが、ニコンの70-300のほうが細かな動作でもよりしっかりと動くように思える
  • 手ブレ補正は実測で3.4段分の効果。ニコンは4段分、キヤノンは3段分の効果をうたっているが、テストでは両者の性能は非常に近い
  • 解像力は70-200mmの間では絞り開放から驚くほど高く、キヤノンの70-300mm ISを上回っているが、300mmでの解像力はこのレンズのウィークポイントの一つで、キヤノンよりも劣っている。シグマやタムロンのライバルと比較すると、ニコンのほうがクオリティが高い
  • 周辺部(APS-C)の解像力は、excellent(最高)のレベルには達しないがズーム全域で素晴らしい値で、ズーム域によって解像力が変化するキヤノンと比較するとここでは結果が逆転している
  • 色収差は0.14%から0.16%で、この値は"高い"と"非常に高い"の境界線上の値。300mmの開放付近では最も大きく(0.2%前後)、完全に許容範囲外のレベル
  • 歪曲は70mmで-0.15%のタル型、300mmで0.90%の糸巻き型で、このクラスの他のライバル同様、ほとんど問題はない
  • 周辺光量落ち(APS-C)は300mm開放で20%(-0.64EV)だが、1段絞れば2%まで改善する。周辺光量落ちはシグマやタムロンよりは良好だが、キヤノンよりも劣る
  • 逆光耐性は良好だが、70mmではゴーストが出やすい。望遠側にズームするとゴーストは消え問題はなくなる
  • SWMモーターによるAFは、高速で正確。テストではAFを外したのは1%未満だった。これまでに扱った中でベストのAF機構だ
  • キヤノンの70-300mm ISと比べるとよい点と悪い点はよく似ている。そして両方のレンズとも1つの深刻な問題(キヤノンはAF機構がよくないこと、ニコンは色収差が大きすぎること)がある

 

キヤノンのEF70-300mm ISとの比較では項目によって勝ったり負けたりで、総合的に光学性能は同じようなレベルのようです。ただ、鏡筒の作りやAFなどは、ニコンのほうがよさそうです。

70-300mm VRは最近では4万円台で販売されていることを考えると、とても優秀なレンズでコストパフォーマンスが抜群だと思います。