シグマ8-16mm F4.5-5.6 DC HSMは驚くべき解像力だが非点収差が大きいのがウィークポイント

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Sigma 8-16 mm f/4.5-5.6 DC HSM - lens review

  • EOS 50Dによる解像力テストでは、中央部は8-12mmでは開放から既に44-46lpmmのとても高い解像力。16mmでは開放から50lpmmに達し、驚くべき解像力だ(良いレンズと評価する基準となる値は34lpmm)。あまり明るいレンズではないことを考慮しても、この結果は大変優秀
  • 周辺部は、8mm開放時だけはいくつかの収差が目立つために基準値に到達しないが、幸いなことに1段絞れば問題は解消する。8mmを除く全ての焦点距離では、より良好な解像力で、絞り開放から周辺部でさえ十分に実用的な画質が得られる
  • 倍率色収差はワイド端では絞りにかかわらず高い値だが、12mmでは"中程度"の値になり、16mmでは"低い"のレベルに近くなる。色収差に関しては特別に優れているわけではない
  • 歪曲は8mmで-2.59%で小さいとは言えない値だが、焦点距離を考えれば許容範囲内の大きさ。12mmでは-0.36%のわずかなタル型、16mmでは1.1%の糸巻き型になる
  • 周辺光量落ちは、8mm開放で50%(-2.01EV)で非常に大きい。残念なことに絞っても絞ってもあまり改善せず、F5.6でも周辺光量落ちは46%もある(F8では39%、F11では35%)。しかし、中間から望遠側の焦点域では周辺光量落ちは改善する
  • 逆光耐性は、大きな前玉から予想されるように問題があり、広角側でカラフルなゴーストが目立つ。素晴らしい結果ではないが、このようなレンズではフードが機能せずフレアを抑えるのが非常に困難なので、シグマを責めるべきではないだろう
  • AFは作動音はまったく聞こえず、速度も0.6-0.7秒で極めて速い。AF精度は、レンズの深度が大変に深くミスはなかった。前ピンや後ピンの傾向もない
  • このレンズは、非点収差が大変に大きい。この欠点がなければ開放からすべての焦点距離で50lpmmの解像力を超えて、これまでテストしたすべてのズームレンズの中で最高の解像力になっていただろう。この焦点距離が好みで扱い方を知っているユーザーになら、良好な画質で報いてくれるだろう

 

このレンズはPhotozoneのテストでも非常に優秀な結果を残していますが、ここでも、非点収差が大変に大きいという問題はあるものの全体としては高い評価になっています。特に中央の解像力は素晴らしく、広角ズームではあまり見かけないようなすごい値ですね。