シグマ50mm F1.4 EX DG HSMはフルサイズでは周辺部の画質が極めて甘い

PhotozoneにシグマAF50mm F1.4 EX DG HSMのフルサイズ機(5D Mark II)でのレビューが掲載されています。

Sigma AF 50mm f/1.4 EX DG HSM (Canon) - Full Format Review / Test Report

  • 歪曲はフルサイズでは1.7%のタル型で、極端に大きくはないが時に目立つかもしれない
  • 周辺光量落ちは開放では-1.7EVで実写では気になるだろう。F2では-0.99EVで問題は緩和されるが、完全に問題を解消したい場合はF2.8まで絞る必要がある
  • 中央の解像力は開放から非常に高いが、周辺部と四隅はフルサイズでは甘い(poor)。F2では中央は"素晴らしい(excellent)"値で、F2.8からF5.6では紛れも無く傑出した値になる。しかし、周辺部と四隅はあまり感心しない値で、"良い(good)"の値を得るためにはF5.6まで絞る必要があり、そして、"とても良い(very good)"の値には達しない
  • 倍率色収差は約0.8ピクセルで概ね穏やか。これはフルサイズとしてはとても良好な値で、APS-Cでのテストと比べても若干悪い程度。軸上色収差は、比較的よく補正されていて心配はない
  • ボケ味は後ボケはスムーズだが前ボケは開放付近ではうるさい。ハイライトは中央部はF4まで綺麗な円形だが周辺部は猫の目状になる。また、開放付近ではハイライトに同心円状の跡が見られる。ボケ味は良好だが、多少欠点がある
  • 中央の画質は良好だが、周辺部と四隅の画質にはがっかりした。周辺部は開放付近では極めて甘く、F8まで絞ってもなお"良い(good)"よりも上の解像力にならない。APS-Cでは極めて素晴らしい結果だったが、フルサイズではそれほどの説得力はない

 

このレンズはかなり評判の良いレンズなんですが、光学性能の評価は、ここでは5点満点で2点と非常に厳しいものとなっています。

テストでは周辺部の解像力が意外なほど低い値になっていて、しかも絞ってもあまり改善しないので、風景などの撮影では少々使いにくいかもしれませんね。ただ、中央部の解像力は開放付近からズバ抜けて高いので、ポートレートなどの撮影にはよさそうです。