トキナーAT-X 124 PRO DX II (12-24mm F4)は素晴らしい解像力だが色収差がウィークポイント

LensTipにトキナーのATX 124 PRO DX II (12-24mm F4)のレビューが掲載されています。

Tokina AT-X 124 PRO DX II AF 12-24 mm f/4 - lens review

  • 中央部の解像力は12mmでは開放から素晴らしく(50lpmm付近)、出来の良い単焦点レンズに匹敵する。旧型と比較すると、F4とF5.6での解像力の違いが大きい。これはレンズの個体差のかもしれないが、コーティングの変更によって(光学系は同じでも)コントラストが向上しているためかもしれない
  • 望遠側にズームすると解像力は落ちるが、18mmでは、まだ開放から40lpmmを超える非常に高い解像力でとてもシャープだ。24mmでは最も解像力が落ち込むが、それでも悪くはなく、開放から38lpmmに達するしっかりとした値(50Dの場合は、34-35lpmmを超えれば良好なレベル)
  • 周辺部の解像力は、中央に比べると劣るが、それでもなお、12mmでは開放から40lpmmを完全に超えている。12mmでの風景の撮影では、開放付近でさえ周辺部までシャープな画像が得られるだろう。望遠側では解像力が落ち、18mm開放では基準値ギリギリ、24mm開放では基準値を下回っている。しかし、幸いにも1段絞れば問題は解消し、周辺部まで十分に実用的な解像力になる
  • 倍率色収差はトキナーの広角レンズでは深刻な問題だが、12-24mmの新型でも旧型同様に色収差は極めて大きく、グラフや実写画像から(その様子が)見て取れる
  • 歪曲は12mm、18mm、24mmでそれぞれ、-2.32%、-0.44%、-0.03%のタル型で、どの焦点距離でも小さい。旧型よりも歪曲は小さくなっているが、テスト機の違いのためしれない
  • 周辺光量落ちは、12mm開放で32%(-1.1EV)で1段絞ると18%、2段絞ると15%まで減少するが、それ以上絞っても変化しない。旧型と比べると、望遠では若干周辺光量落ちが多いが、広角端での厄介な周辺光量落ちは明らかに小さくなっている
  • レンズの透過率は、面あたり0.5-0.6%のロスがあり、コーティングの性能は平均的(最高のコーティングでは0.2-0.25%)。幸いにも鏡筒の出来がよく適切に黒く塗られているので、逆光には強く、周辺部に光源を入れてもフレア・ゴーストはそれほど目立たない
  • AFでピントを外したのは2%未満でAF精度の問題はなく、前ピンや後ピンの問題もなかった。超音波モーターではないので、AFの音はするがそれほど大きくはなく、超音波モーター以外のモーターとしては最も静かなモーターの一つ。AF速度も問題はない
  • 旧型の12-24mmも肯定的な評価だったが、新型は更に肯定的に評価することができる。光学性能は旧型よりも若干よくなっているが、色収差が非常に大きいのは相変わらずだ。今ではライバルが更に多くなっているが、最大のライバルは出来のいいトキナーの11-16mm F2.8かもしれない

 

解像力は文句なしの素晴らしく高い値ですが、倍率色収差が極めて大きいのがウィークポイントのようです。光学系は旧型と同じはずですが、テストの測定値では、旧型よりも一回り光学性能がよくなっていますね。

ただ、肝心の新しいコーティングは"平均的"という評価で、旧型よりもズバ抜けてよくなっているというわけでもなさそうです。