パナソニックLUMIX G 14mm F2.5は周辺部の解像力がウィークポイント

LensTipに、パナソニックLUMIX G 14mm F2.5 ASPHの詳細なレビューが掲載されています。

Panasonic LUMIX G 14 mm f/2.5 ASPH. - lens review

  • ピントリングは9mmの太さで、距離目盛はない。使いやすく快適とはとても言えないが、マニュアルフォーカスに全く問題はない。
  • 解像力テストは、E-PL1のRAWで行った。このカメラはローパスが弱いので、MTFはとても高い値となっている。中央の解像力は絞り開放から非常に高く、基準値(44-45lpmm)を大きく超えており、とてもシャープな画質だ。しかし、14mm F2.5はピークで70lpmmで残念なことに20mm F1.7と同じレベル(ピークで75lpmm)には達していない。
  • 周辺部の解像力は中央に比べると低く、開放付近では基準値を若干下回っている。幸いなことに、F2.8まで絞ればこの問題はなくなる。更に絞れば画質は改善するが、向上するペースは非常に遅い。解像力のピークはF5.6で、50lpmmを多少超えるレベルだが、これは中央と比べると20lpmmも低い値。総括すると中央は素晴らしい解像力だが、周辺部は合格最低点+αの解像力だ。
  • 倍率色収差は絞り値にはわずかしか依存せず、0.08%前後を保っている。これは低い値で、それほど煩わしいものではい。実写では色収差は問題にならないはずだ。
  • 歪曲は未補正のRAWでは-6.37%の恐ろしい大きさのタル型。もちろんJPEGでは後処理で補正されるが、問題は補正後の画角がもはや75.4度ないということだ。画角は大まかな計算では5度ほど狭くなり、このレンズは事実上35mm換算で28mmではなく31mmになってしまう。
  • 周辺光量落ちは絞り開放で49%(-1.97EV)で大きな問題。残念なことに絞った際の改善は少なく、F4で40%、F5.6で35%、F8で32%。F11でさえ28%で周辺光量落ちを解消することはできない。JPEGでは自動補正がかかるので、周辺光量落ちはいくらかよくなる。
  • 逆光耐性は比較的良好で、開放付近ではフレアやゴーストは容易には現れず、故意にフレアをだそうとしたときでさえも、それほど強烈ではない。絞り込んでも光源が画面内に入っている場合は、大きなゴースト・フレアは現れないが、光源が少し画面外に出ると、四隅から無数の光の線が出る問題が起こる。
  • パナソニックは小さなレンズを力ずくで作りたかったように見える。もし、このレンズが20mm 1.7と同じか多少大きくても、誰も気分を害さないだろう。大きくすれば、たぶん深刻な二つの欠点(周辺光量落ちと周辺部の画質)は改善されるだろう。

 

光学性能は単焦点レンズとしては今一つと言った評価になっていますが、非常に小さなパンケーキレンズなので、これ以上の性能を求めるのは酷かもしれませんね。結論にもあるようにレンズを大きくすれば光学性能は改善すると思いますが、GF2との組み合わせで店頭で小型軽量をアピールしなくてはならないレンズなので、パナソニックとしては少しでも小さくしたかったのかもしれません。

あと、歪曲補正後の画角が換算31mm程度になってしまうというのは無視できない画角の変化で、これは普段から28mmを使い慣れている方には、少し気になるかもしれませんね。