ニコンの3本の35mmレンズ(35mm F2D、DX35mm F1.8G、35mm F1.4G)の比較レビュー

CAMERA LABSに、ニコンの3本の35mmレンズ(35mm F2D、DX 35mm F1.8G、35mm F1.4G)のAPS-Cとフルサイズでの比較レビューが掲載されています。

Nikon Nikkor 35mm prime lens comparison

  • 中央と周辺部(APS-C)のテストはD300で、周辺部(フルサイズ)のテストはD700で行った。サンプルは後処理でホワイトバランスと明るさを揃えているので、周辺光量落ちの比較には使えない。
  • 中央部のテストは開放ではDX35mm F1.8G(以下1.8G)が最も良く、35mm F2.0D(以下2.0D)が他の2本よりも悪いが、3本とも良好な描写だ。F2での比較では、1.8Gと35mm 1.4G(以下1.4G)は中央の性能はほとんど差はないが、2.0Dは明らかに遅れを取っている。しかし、F4以上では3本のレンズに差は見られない。
  • DX(APS-C)の周辺部のテストでは、2.0DはF5.6まで絞らないと良好にならない。1.8Gは若干の非点収差が見られるが、F2.8以上では良好な性能。1.4Gは非点収差は少ないが、その他の点では1.8Gと似たような性能。F4では1.8Gが1.4Gを若干リードさえしている。1.4GをF2に絞ったときの解像力の改善が少ないのには少々がっかりした。
  • フルサイズの周辺部のテストでは、驚いたことに(DX用の)1.8Gが少なくとも解像力とコントラストに関しては2.0Dよりも優れている。しかし、1.8Gは周辺光量落ちが極めて大きく、像面の湾曲も大きい。もし、1.8Gで周辺部までシャープにしたいなら少なくともF8、できればF11まで絞りたい。しかし、解像力に関しては1.8Gの性能はフルサイズでも驚くほど良好だ。
  • 1.8Gは驚くほどの性能を示した。DX機のユーザーなら文句のない選択だ。1.4Gは9倍の価格を考えると、それほど駆り立てられるものがないように思える。本格的なFXユーザーなら、2.0Dよりも大幅に高性能な1.4Gが確かな選択で、明るいだけでなくどの絞り値でもよりよい画質だ。2.0Dは周辺部の最高の性能が必要ないなら、1.4Gの1/5の価格で性能はしっかりしている。
  • 結果としてはDX 35mm F1.8Gを大いに推薦したい。しかし、本格的なプロには35mm F1.4がニコンで最高の35mmレンズだ。

 

35mm F1.4Gは明らかに一番高性能ですが、価格を考えるとDX 35mm F1.8Gも驚くほど高性能なレンズですね。このレンズはDX用のレンズにもかかわらずFXでも周辺部まで十分に使えそうな画質なので、ある程度絞って使うことが前提ならFXで使ってもあまり問題はなさそうす。F2.0Dは前述の2本と比べてしまうと、さすがに少し古さを感じさせる性能ですね。